ブリヂストンの新スタンダードタイヤ『フィネッサHB01』 ウエット路面で感じたエコピアからのレベルアップ【タイヤの達人がテスト】

公開 : 2026.04.28 11:45

ハイトワゴンとも好相性

ドライ路面でも、エコピアとフィネッサの比較ができた。試乗車はホンダN-BOXで、サイズは155/65R14。スラロームと高速旋回、レーンチェンジを試した。

エコピアと比べるとフィネッサの方が、ロードノイズが少なく、全体にノイズが抑えられている印象。操縦性では初期応答がよく、40km/hで通過するスラロームではステアリングの舵角も少なくて、少ない操作でスイスイと走ってくれる。

ホンダN-BOXで、ドライ路面のスラロームと高速旋回、レーンチェンジを試した。
ホンダN-BOXで、ドライ路面のスラロームと高速旋回、レーンチェンジを試した。    平井大介

また、レーンチェンジではタイヤのヨレが少なく、変形からの戻りも早いので、クルマの姿勢変化が少なく、安定感が高い。

ドライ路面での印象は、エコピアよりもタイヤに腰があり、しっかりとボディを支え、安定性を保ってくれるのが実感できた。ハイトワゴンとの相性の良さも、特筆すべきポイントだ。

ワンランク上の安心、安全と快適を提供

ウエットハンドリングコースでも、エコピアとフィネッサを比べることができた。試乗車はトヨタシエンタで、サイズは185/65R15だ。

両者は、かなりはっきりと差が認められた。フィネッサのほうが接地感があり、より広い面積で路面を捉えているような安定感があった。

ウエットハンドリングコースでも、トヨタ・シエンタでテスト。
ウエットハンドリングコースでも、トヨタ・シエンタでテスト。    平井大介

また、コーナーでもステアリングを切り出した時の応答がよく、操作どおりにスーッとノーズが向きを変えてくれる。コーナリング中の舵角もエコピアと比べると少ない。

興味深かったのは、高速コーナーでのエコピアとフィネッサの違い。エコピアに徐々にハイドロプレーニングのような挙動が見え始める速域でも、フィネッサは路面を捉えており、手応えもしっかりしていた。

その大きな理由のひとつは、トレッドデザインの違いによる、旋回中の耐ハイドロプレーニング性能の違いだとは思う。しかしそれだけでなく、感覚的には旋回中のタイヤの接地面の変化が少なく、強い横G下でもより良い接地面形状をキープしているように感じられた。

適度にダンピングの効いたケース剛性と、3D-M字サイプ採用によるブロック剛性などがうまく機能して、接地面形状を保っているのだろう。

ウエット性能と快適性をレベルアップ

新しいスタンダードタイヤ、フィネッサHB01は、これまでブリヂストンが取り組んできた省燃費性能をスタンダードタイヤの基本性能として備えたうえで、ユーザーが求めているウエット性能と快適性のレベルアップを図っている。

要は、ドライでもウエットでも走っていて安心感があり、走り易いタイヤだということ。『ワンランク上の安心、安全と快適を提供し、幅広いお客様のカーライフを支える』というフィネッサのブランドコンセプトを、高いレベルで実現していると言えよう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オーバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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