『トヨタ・テクニカルセンター下山』内部施設を初公開! 実験部門と車両開発部門が一体に 「クルマをつくる人を鍛える」現場

公開 : 2026.05.11 07:25

広大な自然の中で、企画、デザイン、設計、評価を一体で進める環境

『もっといいクルマづくり』を実現するためには、豊田市の中心部近くにある本社テクニカルセンターだけでなく、テストコースに密着した開発部隊が必要なことは理解できるが、少なくとも日系自動車メーカーとしてこの規模で開発部門およびデザイン部門が常設されているケースは他にはない。

では、車両開発棟についても少し詳しく見てみる。

日系自動車メーカーとしてこの規模で開発部門およびデザイン部門が常設されているケースは他にはない。
日系自動車メーカーとしてこの規模で開発部門およびデザイン部門が常設されているケースは他にはない。    トヨタ自動車

まず、関連するテストコース、実験棟、車両整備棟で、様々な走行データの取得と解析を行う。

その上で、車両開発棟の1階にある整備フロアで評価データを解析して車両の改良を進め、さらに実験棟へ車両を戻してタイムリーにテスト走行を行うという、アジャイルな開発体制を実現している。

車両開発棟の2階には、企画、設計部門フロアがあり、まるでIT関連企業のような雰囲気のオフィス環境が見て取れた。

そして3階にはデザイン部門フロアを配置している。本社テクニカルセンターにはデザイン部門があるが、ここでは走るクルマのリアルを肌で感じながら量産車だけではなく、次の時代のクルマのデザイン作成に向けてデザイナーの感性が磨かれる場でもある。

再びTTC-S全体に目を向けると、敷地の約6割を自然のままで保全。専門家や地域住民と連携して、森林や田畑などの里山環境の補選活動も進めている。これは『トヨタ環境チャレンジ2050』に基づく、持続可能な社会の実現に寄与するものだ。

これから先、『下山』で鍛えられたクルマがどんな形で世に出てくるのか、実に楽しみになった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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