ベントレー初のEV、車名は『トルカル』に決定 9月23日正式発表へ 価格は約17万ポンド? 全長約5mの高級電動SUV

公開 : 2026.07.10 07:05

インテリアではアナログな操作感を重視

ポルシェと同様、ベントレーも標準でデュアルモーター仕様になると予想されるが、1155psのカイエン・ターボのような圧倒的な出力のモデルを導入するかどうかについては、まだ明らかではない。中級モデルのカイエンSの666psの方が、洗練性を重視するトルカルのコンセプトにはふさわしいと思われる。

インテリアは未公開だが、欧州で目撃されたテスト走行中のプロトタイプから、カイエンと同じ曲面タッチスクリーンが採用されることが明らかになっている。このスクリーンは縦型で、上部がインフォテインメント、下部が空調設定という2つのセクションに分かれている。14.25インチと、ベントレー史上最大のスクリーンとなるが、デジタル操作に全面的に移行する可能性は低い。

昨年公開されたベントレーEXP-15コンセプト
昨年公開されたベントレーEXP-15コンセプト    ベントレー

EXP 15コンセプトカーのインテリアでは、顧客層が好むアナログな操作感に応えるため、物理的な操作系が重視されていた。

ペイジ氏は以前、ポルシェのような助手席用タッチスクリーンを採用しない可能性を示唆し、「特にベントレーの市場セグメントにおいて、人々はフルデジタルスクリーンに少し飽きていることが分かってきました。ベントレーをプレミアムブランドたらしめているのは、他社が真似できないレベルの精巧な機械的ディテールを維持している点です」と述べていた。

トルカルのデビューは9月を予定しているが、これはレンジローバー・エレクトリックやジャガータイプ01 GTの発表時期と近い。英国自動車業界にとって1つの重要な節目となりそうだ。

「エンジン音」はどうなる?

ベントレーは長きにわたり、V8エンジンやW12エンジンの力強いサウンドを大きな特徴としてきた。完全電動パワートレインの静寂を、どのように、あるいはそもそも埋め合わせるのかはまだわからない。

しかし、CEOのフランク=シュテフェン・ヴァリザー氏は、ベントレーを特徴づける要素の1つは「魂のこもったサウンドトラック」であるとし、新型EVが「あらゆる重要な分野で並外れた基準を打ち立てる」と宣言している。何らかのパワートレイン音を合成する可能性が示唆されているのだ。

昨年公開されたベントレーEXP-15コンセプト
昨年公開されたベントレーEXP-15コンセプト    ベントレー

ヒョンデのNブランド、メルセデスAMG、ポルシェなど、他の高性能車メーカーは、ドライバーの没入感を高めるためにEV向けに人工的なエンジン音を生成しているが、そのようなアプローチは、真正性を重視するベントレーの姿勢とは相容れないだろう。

もう1つの選択肢として考えられるのが、フェラーリのアプローチだ。ルーチェは、アンプとスピーカーを用いて駆動用の電気モーターから発生する周波数を増幅し、完全な合成ではない独自のサウンドを生み出している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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