アストン マーティン・ヴァンテージ S(1) 15ps増しのV8ツインターボ 専用シャシーとボディキットで一層スポーティに

公開 : 2026.07.24 18:05

モニターへ強く依存しないラグジュアリーな空間

スワンスイング・ドアを斜め上方へ持ち上げれば、2シーターのラグジュアリーな空間が迎えてくれる。ダッシュボード自体は、他のアストン マーティンと共有するが。

キャビンで目を引くのは、タッチモニターへ強く依存しない、ダッシュボードやセンターコンソール。物理スイッチ類は開発・製造コストが小さくないが、独自にデザインされている。ディティールが美しく、タッチが心地良い。

アストン マーティン・ヴァンテージ S(英国仕様)
アストン マーティン・ヴァンテージ S(英国仕様)

メルセデスAMG譲りのステアリングホイールは、巧妙にアストン感が醸し出されている。スポーク部分のローラーやタッチセンサーの反応は、あまり良くない印象だった。

オプションのパフォーマンスプラス・シートは極めて快適で、サポート性に優れ、かなり低い運転姿勢に調整も可能。ボンネットの峰が高い分、深くボディへ収まった感覚を得られる。積極的に操りたいなら、高めにして広い視界を確保することもできる。

完成度の低くない独自タッチモニター・システム

タッチモニターのシステムは、オリジナル。メニュー構造はシンプルで、反応は素早く、グラフィックも好ましい。ホーム画面のレイアウトやナビに改良の余地はあるとしても、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応し、完成度は低くない。

カープレイ・ウルトラを利用すれば、エアコンやドライブモードの操作、メーター用モニターの表示まで、アップルのインターフェイスが適用される。クルマの雰囲気に合うのは、本来のシステムだが。メーター用モニターは、眩しすぎず視認性に優れる。

アストン マーティン・ヴァンテージ S(英国仕様)
アストン マーティン・ヴァンテージ S(英国仕様)

B&W社製のオーディオシステムは、オプション。停止時には音質の良さを実感できる反面、走行中の車内はややノイジーで、本来の能力を活かしにくい。

荷室は、開口部の位置が高めながら、テールゲートは大きく開き、容量346Lと充分だろう。シートの背後にも、買い物の荷物に丁度良い空間がある。

気になる走りの印象とスペックは、アストン マーティン・ヴァンテージ S(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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