コルベットZ06級にトルクフル ドンカーブート P24 RS(2) 往年の小さなロータスを彷彿 アナログでクラシカルな一体感

公開 : 2026.08.11 17:50

望まれるフィルターのない生々しい体験

ただし、アグレッシブなドンカーブートには、少し似合わないかもしれない。V6ユニットらしくサウンドはやや単調で、期待するほどのドラマ性がないからだ。高域まで颯爽と回る直6ユニットや、マッスルカー的なV8ユニットの方が、相応しいように思える。

日が傾いた頃、他の気になる部分も見えてきた。車高が「ハイ」の状態では、軽すぎるステアリングと相まって、カーブへ飛び込む瞬間に腕が試されるような感覚が伴う。

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)
ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)

アダプティブダンパーを引き締めると一体感が増し、直感的にラインを狙えるようになる。そのかわり、乗り心地は硬くなる。サスペンションは入力を吸収しきれず、ノイズも伴う。旋回時の強い入力には、ダンパーが突っ張るような仕草も出る。

もっとも、少量生産のスポーツカーだから、顧客の殆どは多少の粗削り感も楽しむはず。完璧さ以上に、唯一の個性や、フィルターのない生々しい体験が望まれる。

非常にアナログでクラシカルな一体感

英国に住む筆者が30万ポンド(約6450万円)も支払うなら、動的な洗練度は更に高めて欲しいと考えるかもしれない。だがドンカーブートなら、2027年までに解決してくれる可能性はある。彼らには、顧客の意見へ耳を傾け、真摯に対応する姿勢があるからだ。

とはいえ、既に素晴らしい素地は仕上がっている。非常にアナログで、クラシカルな一体感がある、他に類を見ないユニークな存在だといっていい。

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)
ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)

右側のドライバーズシートへ腰を下ろせるのは、ざっくり半年後。ドラマチックな容姿のドンカーブートが、どんな体験を味わわせてくれるのか、関心は尽きない。

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)のスペック

英国価格:30万2400ポンド(約6501万円)
全長:4000mm
全幅:1912mm
全高:1105mm
最高速度:299km/h
0-100km/h加速:−秒
燃費:10.1km/L
CO2排出量:310g/km
車両重量:840kg
パワートレイン:V型6気筒3496cc ツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:600ps/5500rpm
最大トルク:81.4kg-m/4500rpm
ギアボックス:5速マニュアル/後輪駆動

ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)
ドンカーブート P24 RS(欧州仕様)

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ドンカーブート P24 RSの前後関係

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