フォードとジーリーが提携、欧州で新型車生産へ マルチエネルギークロスオーバーなど複数車種を展開 中国EV技術にも着目

公開 : 2026.07.29 07:05

なぜ今回の提携に至ったのか

バウムビック氏は、「ジーリーを非常に特別な企業だと考えており、これは実に特別なパートナーシップになるでしょう」と述べた。その理由の1つとして、両社の歴史が2010年に遡ることを挙げた。同年、ジーリーがフォードからボルボを買収したのだ。

バウムビック氏によると、フォードは数多くのパートナーを検討したが、「ジーリーのEV技術と幅広い能力」を理由に同社を選んだという。

フォードはジーリーのEV技術に注目したようだ。
フォードはジーリーのEV技術に注目したようだ。

「共同開発を行う理由は、製品の差別化を実現し、スケールメリットを最大限に活用するためです。わたし達が直面している競争環境や欧州の市場環境は、もはや以前とは根本的に異なります。コスト面では新たなレベルに突入しています」

「わたし達が目指しているのは、欧州のお客様向けに欧州で製品を生産しつつ、可能な限り低いコストを実現することです。これは、ジーリーが中国で実現しているコスト水準を欧州でも実現しようとしていることと何ら変わりません。そしてわたし達は共に、『メイド・イン・ヨーロッパ』の理念に沿った選択を行っているのです」

バウムビック氏は、バレンシア工場での操業体制の詳細については言及を避けた。同工場で生産される5車種のうち2車種は既存のフォード製プラットフォームを採用し、残りは共通のマルチエネルギープラットフォームを採用することになっている。

「わたし達の目標は、この工場を最大限に活用することであり、それによって固定的な制約が生じることはありません。工場の柔軟性を最大限に活用すれば、関係者全員にとってコストが最小限に抑えられます。それが目標です」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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