レンジローバー、特注モデルの価格に「上限なし」 高収益のビスポーク事業に注力 高度なカスタマイズで1億円超えも?

公開 : 2026.08.09 17:05

エントリーモデルは新型GTに?

高級化が進む中、リンパート氏は間もなく登場する新型『レンジローバーGT』について「既存モデルを置き換えるものではない」と説明し、従来の『イヴォーク』や『ヴェラール』の代替となるのではなく、それらを補完する5番目のモデルになると述べた。

とはいえ、イヴォークは発売から8年、ヴェラールは9年が経過しており、まもなく生産終了すると見られている。そうなれば、レンジローバーブランドのエントリーモデルは新型GTとなり、スタート価格は約7万ポンド(約1500万円)と予想される。

レンジローバーSVアシロマール・エディション
レンジローバーSVアシロマール・エディション    JLR

競合する高級車メーカーは、非常に高価なモデルと比較的低価格のモデルの両方をラインナップしている。BMWアウディメルセデス・ベンツなどがカバーする価格帯は約3万ポンド(約640万円)から10万ポンド(約2100万円)台までと幅広い。

しかしJLRは、ディフェンダー、ディスカバリー、レンジローバーという3つのSUVブランド間の位置づけを、より明確に区別しようとしている。

従来のランドローバーとの違い

リンパート氏は3つのSUVブランドの枠組みについて、「それが『ハウス・オブ・ブランズ』構想の根本的な考え方です」と述べた。

「レンジローバーブランドについて言えば、ブランド価値はすでに確立されています。お客様はすでに(ランドローバーというよりも)レンジローバーとして認識しています」

レンジローバーSVアシロマール・エディション
レンジローバーSVアシロマール・エディション    JLR

3つのブランドの違いについて、リンパート氏は次のように説明する。

「ディフェンダーは頑強なオフロード性能、つまり純粋な冒険を追求しています。どこへでも行き、何でもやりたいという人々のためのクルマです」

「ディスカバリーは汎用性、家族、連帯感を追求し、旅そのものが目的となるようなクルマです」

リンパート氏によると、新型車とブランド再編は「各ブランドで独自の領域を与え、それぞれの個性を確立し、成長させる余地を確保すること」を目的としているという。同氏はさらに、「お客様にどのブランドを買うべきか押しつけたいわけではありません」と付け加えた。

何もかもが特別なビスポーク車

レンジローバーSVアシロマール・エディションのツートーンカラーの塗装は、同車が初公開されたモントレー湾の水中景観から着想を得ている。特別なバッジやホイール、ブランドロゴ入りのトレッドプレートがその独自性を際立たせている。

特注のブルーレザーシートとクッションにはカスタム刺繍が施されている。完全にリクライニング可能な後部座席の間からは、電動式の木製ドリンクテーブルが展開する。

レンジローバーSVアシロマール・エディション
レンジローバーSVアシロマール・エディション    JLR

購入価格には、海洋保護基金への5000ドル(約80万円)の寄付と、オーダーメイドのゴルフクラブ一式が含まれていた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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