【新型登場で話題】三菱パジェロ・エボリューション(1) パリダカ・ラリー連覇の偉業 新開発MIVEC V6で280ps 隠しきれない覇気溢れる気性
公開 : 2026.09.02 18:05
新型が話題のパリダカで最も成功を収めたオフローダー『三菱パジェロ』。その中で1997年から2693台が製作された希少なエボリューションは、猛獣をねじ伏せるような達成感が醍醐味です。UK編集部が実力へ迫ります。
パリダカの歴史で最も成功を収めたオフローダー
今をときめくグーグルが創業した、1998年。年末の日本では、ミカ・ハッキネン氏がF1のドライバーズ・タイトルを獲得した。だがその年始には、三菱がパリ・グラナダ・ダカール・ラリー(パリダカ)で、前年に続く表彰台独占という偉業を成し遂げている。
1999年と2000年は、シュレッサー・ルノー・メガーヌに優勝を奪われる。しかし三菱勢は巻き返しを図り、2001年から2007年の連続優勝という、前人未到の記録も打ち立てた。このパリダカでの連勝記録は、未だに破られていない。

パリダカの長い歴史において、三菱パジェロは最も成功を収めたオフローダーだといっていい。何しろ、ドライバーがろっ骨を折っても、些細な事故として捉えられるような耐久レース。理解を深めるほど、凄さに胸が熱くなる。
1998年の競技区間は、合計5219km。17日間での総距離は、約1万600kmに及んだ。残念ながら、三菱のワークスチーム・メンバー、ブルーノ・サビー氏や篠塚建次郎氏などへ、筆者はお会いしたことがない。彼らは、この戦績をどう捉えているのだろう。
エボの覇気溢れる気性を隠しきれない
フランス・パリのヴェルサイユ宮殿前から、セネガル・ダカール郊外にあるレトバ湖までの過酷なルートを走る、1997年に続く勝利を奪ったパジェロ・エボリューション。初夏の穏やかなグレートブリテン島に佇んでいても、覇気溢れる気性は隠しきれていない。
この進化版パジェロが開発された理由は、パリダカT2クラスのホモロゲーションを取得するため。ボディは剛性が高められ、ステアリングラックはクイック化。前後にトルセン式LSDを装備し、センターデフはロック可能だった。

エンジンは、新開発された自然吸気の3.5L V型6気筒。24本のバルブが組まれたDOHCで、三菱がMIVEC(マイベック)と名付けた可変バルブタイミングを実装し、280psの最高出力と35.4kg-mの最大トルクが主張された。
サスペンションは、前がダブルウィッシュボーンで後ろはマルチリンク。専用のコイルスプリングで、通常のパジェロよりストロークは300mm近く伸ばされていた。ホイールベースは、標準のショートボディと同じ2420mmで短い。
1997年から1999年に2693台がラインオフ
トレッドは前で125mm、後ろで110mmも広げられ、全幅は1875mmある。ワイドなタイヤを覆うブリスターフェンダーと、角のようなリアスポイラー、各所のエアインテークが、ブルドッグのような勇ましい出で立ちを生む。
希少性も踏まえれば、パジェロ・エボはジャパニーズ・レジェンドへ加えるのに相応しい。三菱ランサー・エボリューションに並ぶ、モータースポーツのヒーローとして。今後更に、評価を高めても不思議ではないと思う。

1997年から1999年にラインオフしたのは、2693台だといわれているが、三菱は正式な数を記録していないらしい。販売は専ら日本市場だったが、今回のシルバーに染められた1台は、英国のカルト・ステータス・カーズ社が並行輸入した1998年式だ。
走行距離は10万kmに届かず、トランスミッションは5速マニュアル。完璧と呼べるコンディションにある。新車時は5速AT版の方が人気で、提供されたMT仕様は634台だけだとか。300台だったという説もある。
















































































































































