レトロなスタイルに頼らない ルノー『ルーテシア』と『5』のフルモデルチェンジ検討中 電動化は確実 未開拓のサブセグメントへ

公開 : 2026.08.17 07:05

次世代モデルはハイブリッドかEVに

次世代クリオの詳細について記者に問われると、カンボリーブ氏は「レトロなものであってはならない」と述べ、次のように説明した。

「クリオは物語を紡ぐ一種の “サーガ” 的なクルマであり、新しいクリオについてもその観点から考える必要があります。完全に電動化された世界に新しいクリオを無理に当てはめようとするべきではありません。現時点でお答えするには少し時期尚早です。内燃機関を搭載するかどうかはまだわかりません」

ルノー・クリオ(日本名:ルーテシア)
ルノー・クリオ(日本名:ルーテシア

特筆すべきは、ルノーが開発中の次世代プラットフォームが、完全な電気駆動とレンジエクステンダーの両方のパワートレインに対応可能だという点だ。

「わたし達は2030年までに100%電動化を目指しており、そのうち50%をBEVとします。現在、BEVへの流れは当初よりも加速しています。つまり、現時点で答えるには少し早すぎるのですが、率直に言えば、(次世代クリオが登場する頃には)わたし達は完全電動化された世界にいることになるでしょう」

5が再び「ゲームチェンジャー」となる

カンボリーブ氏は5の次世代モデルを導入すると述べ、「5年後にR5を刷新するかどうかはわかりませんが、このクルマの魅力という点でゲームチェンジャーとなるようなものを作り出せるよう努力するつもりです」と付け加えた。

「わたし達は現在、R5の成功の秘訣を理解しようとしている段階にあります。というのも、『これと、これと、これが原因で成功した』と一概に言うのは容易ではないからです」

左からルノー4、5、トゥインゴ
左からルノー4、5、トゥインゴ

ルノーはまもなく5に大規模なアップデートを実施する予定で、より高出力のモーターと大容量バッテリーを導入する。その開発の過程で、「車両のいくつかの弱点を特定した」という。

「良い点は、人々からフィードバックが寄せられる前にそれらの弱点を特定できたことです。開発チームは妥協することなくクルマについて考えることができたのです」

「重要なのは、すべての弱点を補おうとすることではなく、付加価値を生み出すことです。それは別のボディタイプかもしれませんし、別の楽しみを提供するものかもしれません。あるいは、ミニがポール・スミスと行っているような、第三者とのコラボレーションかもしれません。まだわかりません」

「R5の成功の鍵が何なのかを断言するのは難しいですが、あえて言うなら、最大の要因はわたし達が一切の妥協をしなかったことでしょう」

「社内外から『このクルマにはハイブリッドを搭載すべきだ』、『成功したいなら内燃機関を搭載しなければならない』という声があったにもかかわらず、わたし達がそれに耳を貸さなかったからです。しかし、弱点を修正しようとはしていません。むしろ、運転の楽しさとライフサイクルにおける付加価値を重視しているのです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法

人気記事