「ボディサイドを取っ払ったミニ」 クレイフォード・モヒート 往年のブランドが復活 高すぎないEV版も開発中 町行く人の誰もが気に入る?

公開 : 2026.09.30 18:05

通りを歩く人の誰もが気に入ってくれる

走らせた感覚は、オリジナルのミニらしい。全長は3mほどで、全幅は1.5mに届かず、現代のクルマに慣れていると驚くほど小柄。脚を曲げて、ステアリングホイールを膝の上辺りで握る運転姿勢だが、開放的だから窮屈さはない。

ステアリングにアシストはなく、反応は驚くほど正確でスムーズ、ダイレクト。乗り心地も想像以上に良い。若干跳ね気味ながら、大きめの凹凸などは巧妙に均してくれる。車重は、当初の650kg前後から殆ど変わらないようだ。

クレイフォード・モヒート(英国仕様)
クレイフォード・モヒート(英国仕様)    ジョン・ブラッドショー(John Bradshaw)

4速MTの長いシフトレバーは、傾けるのが楽しい。トルクが太く感じられるのは、車重が軽いからだろう。そして、通りを歩く人の誰もが気に入ってくれる。アウディQ7に乗るマッチョな紳士が、興味を示して近寄ってきた。

身体は外界へ多少さらされた印象ながら、浜辺の道なら気にならない。高速道路を走ろう、という人はいないだろう。MTだから、乗りたいと思う人も限られそうだ。

EV版の登場までは最も魅力的なレストモッド

「ATは扱いが難しいんですよ」。オズボーンが苦笑いする。そもそも、新車時はオプションで提供数が少なく、性能もイマイチだった。他方、バッテリーEV化は避けられない選択だと、彼は考えている。

「EVこそ未来でしょう。クルマを普段運転しない人でも、欲しがる可能性はあります」。秋が終わってガレージにしまい、翌年の春に再び乗ろうとして、古いエンジンは調子良く始動すると限らない。ただし、EV化するための部品は一般的に高い。

クレイフォード・モヒート(英国仕様)
クレイフォード・モヒート(英国仕様)    ジョン・ブラッドショー(John Bradshaw)

「最近、電動のミニ・モークへ並ぶ性能を叶える、お手頃なキットを見つけました」と彼が付け加える。それなら、5万ポンド(約1040万円)以下で販売できるという。

オズボーンによれば、既に少なくない人がEVだと勘違いするのだとか。電動版のモヒートは、試作が進んでいるそうだ。それが完成するまで、英国で最も安価なレストモッド・モデルのモヒートが、この手のクルマで最も魅力的な1台ということになる。

クレイフォード・モヒート(英国仕様)のスペック

英国価格:3万7500ポンド(約780万円)
全長:3054mm(参考:オリジナルのミニ)
全幅:1410mm(参考:オリジナルのミニ)
全高:1346mm(参考:オリジナルのミニ)
最高速度:120km/h
0-100km/h加速:20.0秒(予想)
燃費:14.2km/L(予想)
CO2排出量:−g/km
車両重量:650kg(予想)
パワートレイン:直列4気筒998cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:40ps
最大トルク:6.6kg-m
ギアボックス:4速マニュアル/前輪駆動

クレイフォード・モヒート(英国仕様)
クレイフォード・モヒート(英国仕様)    ジョン・ブラッドショー(John Bradshaw)

記事に関わった人々

  • マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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