フォルクスワーゲン、EV版『ゴルフ』開発を一時中断 「資金不足」とCEO それでも2030年代初頭に導入目指す

公開 : 2026.11.04 07:25

巨額の損失に直面するVWグループ

今回の開発中断は、業績悪化を背景としたものだ。

フォルクスワーゲン・グループは2026年第3四半期に58億2000万ユーロ(約1兆円)の営業損失を計上し、フォルクスワーゲン乗用車ブランドは1億8200万ユーロ(約320億円)の損失を記録した。これは2020年以来初の四半期赤字となる。

フォルクスワーゲン・グループは2026年第3四半期に巨額の損失を計上した。
フォルクスワーゲン・グループは2026年第3四半期に巨額の損失を計上した。

最新の財務諸表によると、2026年の1~9月期における各ブランドの世界販売台数は9.0%減の601万台となり、中国での販売台数は30.3%減の138万台となった。

グループ全体の世界のEV販売台数は5.4%減の67万8702台、中国でのEV販売台数は42.5%減のわずか4万8938台にとどまった。同期間の営業利益は54億ユーロ(約9500億円)から7100万ユーロ(約125億円)へと減少した。

また、販売見通しの下方修正と価格の下落予想を反映し、中国における資産に対して10億ユーロ(約1760億円)の減損処理を行った。

シェーファー氏は、EVの販売拡大が財務的圧力の一因となっていることを認めた。これは、フォルクスワーゲンがEVモデルにおいて、内燃機関モデルに比べて低い利益率しか得られていないためだ。

開発の一時停止に伴い、フォルクスワーゲンはゴルフの将来を確保するためのプラットフォーム、駆動系、ソフトウェア技術への資金調達を図りつつ、同時にその開発コストを削減しようとしている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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