ロードテスト(10) BMW X3 ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2018.02.04 11:40

 

はじめに ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

このミドル級SUV、いったい何が変わったのか。その変化はごくわずかだともいえるし、それでいて多岐にわたるともいえる。ホイールベースは先代より50mm延び、それがほぼ全長の増加分とイコールだ。ベースとなる最新のCLARプラットフォームは、エンジン縦置きのセダンやワゴンにも用いられるもので、これまでより軽く剛性が高い。

ボディは大柄に見えるが、クラス水準を大きく超えるものではない。長いボンネットと短いオーバーハングは競合車より力強いルックスを生み、キドニーグリルはより強調され、デザインはこれまでよりも彫りが深くなった。ボンネットやドアにはアルミ、フロアパンには高張力鋼板を使用し、車両重量は55kgほど軽量化されている。テスト車の実測値は1800kgをわずかに超えるが、これはハンドリングに優れたアルファロメオ・ステルヴィオの同等グレードとほぼ同じだ。

エンジンの品揃えには、とりたてて目新しいところはない。ディーゼルは今回テストする2.0ℓ直4・191psの20dと、3.0ℓ直6・265psの30d。ガソリンは184psの20iと、360psのM40iだ。全車とも、改良なったステップトロニック8段ATで、MTの設定はない。また、xDriveフルタイム4WDも全車に装備。通常は40:60の前後トルク配分だが、状況に応じてその比率は変わる。ヒル・ディセント・コントロールも標準装備で、最大渡河深度は50cmあるが、本格クロカンとは考えない方がいいだろう。

トリムレベルは3つ。スタンダードなSEのほか、よりラグジュアリーな仕立てのxLineと、ハードなMスポーツを用意する。ただし、M40iは別格扱いで、その限りではない。

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