温暖なフロリダ州アメリアアイランドで行われるコンクール・デレガンスにリンクして、毎年オークションが開かれています。その先陣を切ったのがボナムスで、場所がら1/3がアメリカ車で、戦前のモデルに加えヴァイパーが5台出品されたことにも注目です。

コンクール・デレガンス併催のオークション

格式と歴史を備えるアメリアアイランド・コンクール・デレガンスは、アメリカのクルマ趣味人に春の到来を告げるイベントとして親しまれてきた。全米から愛好家が集まるメジャーな存在だけに、3つのメジャー・オークションが開催されるのが通例となっている。日程は重ならないように調整され、最初に開かれたのがボナムス・オークションだ。

今回ボナムスはアメリアアイランドに104台の趣味車を持ち込んでいる。ヴィンテージカーが多いコンクールに合わせて22台が戦前のモデルだった。また来場者の傾向に合わせて約1/3がアメリカ車という、いつもとは違った顔ぶれが並んだ。

トップ5　アメリアアイランドらしい内容に

事前の予想落札額で100万ドル（1億700万円）以上のクルマは3台だけで、10万ドル（1070万円）以下の車両が中心となった普通のエンスージァスト向けのオークションとされていた。ここで最高落札額を記録したのは、別稿の「マクラーレンP1　1億8297万円で落札　限定生産モデルの動向は？」でも紹介しているマクラーレンP1で唯一の億越えとなる1億8297万円。

続いたのは近年着実に値を上げているポルシェ356A 1600カレラGS（6763万円）、逆に下落傾向にあるフェラーリ330GTC（5833万円）、戦前のホルヒ853ロードスター（5821万円）とロールス・ロイス・ファントムIIコンチネンタル（5139万円）が続き、アメリアアイランドらしいベスト5となった。

結果を見ると全般に安目で終わっている。中でもオースチン・ヒーレーやアストン マーティン、ロータスが予想より低い額で終えてしまったことに注目したい。いつもは主役であるフェラーリは普通のモデルが6台と脇役といえる存在だったが、ポルシェは356A 1600スピードスターから993GT2までの16台が用意され人気を集めた。その中にはボナムス恒例であるオランダで使用されていたポリスカー仕様の911カレラ3.2も含まれるが、ちょっと特殊な仕様だけに通常モデルと変わらない899万円で落札されている。

アメリカのオークションだけに新旧のアメリカ車が用意され、5台が出品されたヴァイパーは456から983万円で落札され、カマロやコルベット、マスタング、チャージャーも相応の額でオークションを終えている。またアメリカならではのレーシング・マシンでは、超マイナーな1959年ケリソンJ-4Rクーペ（300万円）が異彩を放ち、1952年のインディ500に参加したカーチスKK4000シングルシーターが姿を見せたが流札に終わった。

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2018.03.08　アメリアアイランド／フロリダ／アメリカ

価格は落札手数を含む額。日本円への換算は、オークション開催当日の為替レートを基に計算。
NS=落札不成立。日本円価格の括弧内の金額は、主催者が発表した予想落札価格。