ボルボ新小型SUV「XC40」に試乗 内外装を評価 「完全復活」裏づけ

公開 : 2018.04.08 12:40  更新 : 2018.04.10 14:34

2ℓ直4は「実直」 乗り心地、快適性重視

荒れた路面でもボディのしっかり感があって、1stエディションは20インチという大径のタイヤ&ホイールを履いているのに低速でもタイヤがドタドタしたりしない。なんて乗り心地のいいSUVだろう。R-デザインは専用スポーツ・サスペンションとなっているはずなのに。

T5の2ℓ直4直噴ターボは、最高出力252ps /5500rpm、最大トルク35.7kg-m/1500-4800rpmを発揮する。車重は1710kgと、ホットハッチにしてはかなり重いけれど、それでも35.7kg-mものトルクがXC40を軽々と走らせる。大トルクが2駆であふれ出すようなことになれば、電子制御のAWD機構が瞬時に4駆に切り換えているはずで、じつにうまいこと制御している。

ただし、スポーティなモデルではないことは、箱根の山道を走り回っているとやがて判明してくる。ボルボの4気筒エンジンはいくら高回転まで回したところで、猛き唸りをあげるわけでなし。淡々とトルクを供給する実直な実用エンジンなのだ。

乗り心地は快適性重視で、スポーツ・サスペンションといっても日常生活に合わせてある。ストローク量がたっぷりしていて、コーナリング中はロール量が大きいし、路面がうねったりしていると、それによってラインが乱されたりもする。しかしそれは飛ばし過ぎだ、という合図と解すべきである、とAUTOCAR本国版も指摘しているように、XC40の評価をいささかも下げるものではない。

XC40は生活に密着した都市型コンパクトSUVなのであって、サーキットの狼ではないことはもちろん、山道の狼でもないのだから。

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