現代車は個性に欠ける? 英AUTOCARが選ぶ、愛すべき個性的なクルマ9選 後編

公開 : 2018.08.19 06:10  更新 : 2021.03.05 21:43


シトロエン2CV

スティーブ・クロップリー

わたしの場合、最小限の洗練されたハードウェアから、非常に優れた機能性を発揮してくれるクルマが、特別な印象を受ける要素になっている。

これまで長年にわたって、非常に高価で、様々なシステムが搭載されたクルマを評価してきたが、シンプリシティということは、わたしの物欲の基本にある部分。バイクやマイクロプレーン、シトロエン2CV、ロータス、ケーターハム、モーリスミニなどの所有歴はそれを表していると思う。

そういうわけで、シトロエンベルランゴもここ5年にわたって、わたしと家族を楽しませてくれているクルマ。乗り心地にステアリングフィール、積載量などは、価格が20倍はするようなクルマよりも、純粋に優れていると思う。

それなのに、わたしがネットの中古車サイトで、1.3ℓのボクソール・シェベットに夢中になってしまっているから、困っている。家族の反対を押し切って手に入れたとしても、パワーもスピードも、売却価格も大分下回ることになるだろう。

優れたパフォーマンスは好きだが、攻撃的で傲慢なクルマは、好きにはなれない。今のクルマに備わる30%のメカニズムで、80%の仕事をこなせるなら、充分に思えてしまうのだ。

そして、クルマに対しての個性。クルマの個性的な部分には、何かが不足しているような部分も含まれていることも少なくない。例えば、シトロエン2CVのグリップ力や、尋常ではないボディロール、見たこともないようなタイヤサイズは特徴でもある。

最新の小排気量3気筒エンジンは、大きなボディを持つクルマに充分な動力性能を与えてくれている。ステアリング、乗り心地、エンジンレスポンス。平均的な部分より大きく超える部分が、クルマの個性になり得る。さらに、アピアランスも重要な要素だといえるだろう。

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