長期テスト BMW 520d(最終回) 走りと燃費に優れた万能型サルーン

公開 : 2019.01.17 18:40

BMW 520dの長期テスト最終回です。毎日をともに過ごすクルマとしての評価を行うべく、4気筒ディーゼルを選択して8カ月間にわたるテストを行いましたが、このクルマは見事な走りと燃費性能を発揮して、期待に違わぬ万能型サルーンであることを証明してくれました。

もくじ

大人気の520d こだわりのSE
洗練のエンジン 優れたインフォテインメント
ディーゼル+サルーンは死なず
気に入っている点/気に入らない点
テストデータ

大人気の520d こだわりのSE

最新のBMW 5シリーズは、飛躍的に進歩した動力性能と期待に違わぬオールラウンダーぶりで、SUV人気が高まるなか、伝統的なサルーンモデルの将来を心配するひとびとに希望をもたらすモデルだというのが、英国版AUTOCARのロードテストにおける結論だが、毎日をともに過ごすクルマとして本当に理想的なモデルと言えるのだろうか? そして、このクルマに不満を抱くことなどないのだろうか?

それを確かめるべく、8カ月の間、毎日の通勤だけでなく、5シリーズで週末の用事をこなしたり、家族旅行に出掛けたりしてみた。

そして、そのためのモデルとしてわれわれが選んだのは、低CO2排出量により税金負担を抑えられることから、5シリーズ・オーナーの大半を占めるカンパニーカーのドライバーの選択肢となっているディーゼルモデルの520dだった。

だが、決して何も考えずに大勢に従ったわけではない。多くがアグレッシブなルックスのMスポーツ仕様を選ぶところ、われわれは素のSEに拘っているが、これはその適切なサイズのホイールがもたらす良好な乗り心地に加え、このクルマにはナビやレザーシート、フロント/リアのパーキングセンサーに8速オートマティックギアボックスといった必要な装備がすべて揃っていたからでもある。


テスト車両にはさらに、「望ましい装備」として985ポンド(13万8000円)の電子制御ダンパー、「実用的な装備」として335ポンド(4万7000円)のスプリットフォールディング式リアシート、さらに「単なるギミック」として160ポンド(2万2000円)のクルーズコントロールといった数多くのオプションも装備されていた。

しかし、ノーマルモードでは速度表示が見えづらく、実際どれほどのスピードで走っているのかを確認するにはメーターを凝視する必要があったのだから、225ポンド(3万1000円)のヘッドアップディスプレーは選択すべきだっただろう。

それでも、レスポンスがやや鋭くなり、インストゥルメント表示が赤に変わるとともに、速度表示まで大きくなるスポーツモードを選択すれば解決できる問題ではあった。だが、エンジンを掛けるたびにモード切替えをしなければならないのは正直煩わしいだろう。

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