プジョーのボス、インタビュー 日本/イギリスで見たアンパラトCEO

2019.03.31


アンパラト来日 日本で見た人物像

新型プジョー508の日本披露にあわせてアンパラトCEOが来日を果たした。日本の報道陣に対して気さくに接してくれたアンパラトは、明確なメッセージを(日本人でも分かりやすい英語で)立て続けに発信していく。

プジョー508については、「Design is first.」「Sedan is back.」「Drive the car.」とデザインと走りの良さを強調する。

パワートレインを絞らず、ガソリン、ディーゼル、電動車を展開していくことについては、「The boss is a customer.」と答える。

「顧客がボスなのです。皆さまがプジョーをお買い上げになるのです。そして、皆さまがパワートレインをご自分で選ぶのです」

しかし、一問一答という会話のキャッチボールは成立しない。1つの質問に対して、視点を変えながら小さなつながりのある答えが彼の口からとうとうと流れ出てくるのだ。

「世界はどんどん変化していますけれども、そのペースはどこでも同じではありません。パリと東京は違うのです。北京はロンドンではないのです。世界は同じではありません。しかし、同じプジョーをわたしは販売しています」

「常にブランドを第1に売っています。その次にパワートレインなのです。ガソリン、ディーゼル、EV、プラグインハイブリッド、その次には燃料電池の時代が来ます。しかし常にまずブランドありきです。単なる箱を売っているわけではなく、ブランドを売っているのです。208年前からこれを続けてきました」

100年に一度の変革期を迎えている自動車業界にあって、プジョーの基本的価値を忘れないことが大切だと主張するアンパラト。

質問者の目を見て答えるというよりは、自分の前の空間に向かって、語りかけるような話し方をする。こちらはまるで彼の脳のなかを覗いているような気分だ。そして、先ほどまで回想するように語っていたかと思うと、拳でテーブルをダンッと叩き、急に語気を強めていく。

緩急のある独特なリズムの語り口だから、話を聞いている方が次第に呑み込まれてしまう。20万人の従業員を擁するPSAの中心的ブランドを託された男は、対話のなかでヒトを引き込み、求心力を築いていく逸材だと感じた。

 

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