【強みは本気の4輪駆動】スバルXV 2.0i e-ボクサーへ英国で試乗 マイルドHV

公開 : 2020.02.04 10:20

激戦区のクロスオーバーの中で、マイルド・ハイブリッドを搭載したスバルXVのe-ボクサー。ハイブリッドだけでの魅力では及ばずとも、ライバルより優れたオフロード性能が、スバルXV最大の魅力だと英国編集部では評価します。

XVの中で最もエネルギー効率に優れる

text:Tom Morgan(トム・モーガン
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
スバルのディーラーで、世界ラリー選手権(WRC)の覇者としての姿を主張するような、サルーンの姿が見えなくなって久しい。一方で、ラリーシーンで磨かれたシンメトリカル・オールホイール・ドライブ(AWD)システムは、スバル製SUVとして、カナメの技術となっている。

今回のコンパクトなクロスオーバー、XVにも採用されている。さらに、アスファルト以外での走行性能の高さを匂わせるボディには、環境性能と経済性を良くするハイブリッドが組み合わされた。

スバルXV 2.0i e-ボクサー SEプレミアム(英国仕様)
スバルXV 2.0i e-ボクサー SEプレミアム(英国仕様)

2018年を節目にボクサー・ディーゼルエンジンを英国で廃止したスバル。ディーゼルエンジンの環境負荷に対する世論の変化に合わせた格好だ。VXに搭載される2.0L e-ボクサーは、WLTP値への対策費用を抑えつつ登場した、XVのラインナップの中で最もエネルギー効率に優れたモデル。

小さなバッテリーと17psの電気モーターが自然吸気のガソリンエンジンをアシストし、英国での燃費は12.6km/Lとうたわれている。トランスミッションはCVTで、すべてのタイヤを駆動する。

それ以外の点は、装備が充実した機能的なXVという点で変わらない。スバル製の運転支援システム「アイサイト」も搭載している。2019年末にラトビアで短い試乗を行っている。今回は英国で、比較的長い時間の運転を許された。

ハイブリッド版であっても、XVの走りは確実。ただし、ドライバーとの一体感や運転の楽しさというよりも、タイヤが踏む様々な地形に対応することが優先されている。

堅牢さや実用性を重んじたインテリア

ステアリングは正確に反応するものの、ライバルモデルほどダイナミックな印象は感じられない。フォルクスワーゲンTロックセアト・アテカなどの方が横方向のグリップに優れ、より活発さを感じられるだろう。

一方でサスペンションの減衰力は良好で、路面の起伏や舗装の剥がれも上手に対処。とても快適な乗り心地を生んでいる。ぬかるんだ平原や岩の転がる丘陵地帯を走るだけでなく、英国の良いとはいえない道路環境にもしっかり適応できる。

スバルXV 2.0i e-ボクサー SEプレミアム(英国仕様)
スバルXV 2.0i e-ボクサー SEプレミアム(英国仕様)

最低地上高は220mmと高く、4輪駆動だからトラクションも高い。スタイル優先のクロスオーバーでは立ち入れない場所へも、気にせず進んでいける。

インテリアは堅牢さや実用性を重んじてデザインされた印象で、硬いプラスティック製パーツを隠すこともない。ハード面でもソフト面でも、ライバルモデルより酷使されてもキズ付きは少ないだろう。

8.0インチのタッチモニターが用意されたインフォテインメント・システムは、グラフィックや反応の素早さで少々時代遅れ感がある。一方でアンドロイド・オートとアップル・カープレイに標準対応しており、起動すれば遥かに使いやすくなる。

インフォテインメント・システム用モニターの上には、車線中央の維持に熱心なアダプティブ・クルーズコントロールなどの情報用の、小さなモニターをレイアウト。エンジンとモーターの稼働状態も教えてくれる。

だが、モーターのみで走行できる場面は極めて少ない。車重が1.5tもあるのに、モーターの出力は17psだから仕方ない。トヨタ製ハイブリッド・モデルの場合、ボタン1つでEVモードを起動できるが、マイルド・ハイブリッドとなるe-ボクサーには備わらない。

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