【電動ラグジュアリーSUV】ピニンファリーナ・ピュア・ビジョン 1014ps 2022年発売

公開 : 2020.04.27 11:40

ピニンファリーナが、新しいピュア・ビジョンを、2022年に発売します。0-97km/h加速は約3.0秒、最高速度300km/hを実現する、持続可能なこの電動SUVの販売価格は、邦貨にして3480万円となるそうです。

新しいピュア・ビジョン

text:text:Ronan Glon(ロナン・グロン)

伊ピニンファリーナは、バティスタ電動ハイパーカーに続き、電動SUVを2022年に発売することを明らかにした。

ピュア・ビジョンと呼ばれるこのモデルは、現在のところ今年8月に開催が予定されている、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスにて、コンセプト形式で披露される。

ピニンファリーナ・ピュア・ビジョン AUTOCARイメージ図
ピニンファリーナ・ピュア・ビジョン AUTOCARイメージ図

ピニンファリーナは、カリフォルニアでの一般公開に先がけて、イタリアのトリノにある歴史的なデザインハウスでのプレビューを行った。

同社の商品責任者、パオロ・デラチャは、この新しいコンセプトカーを持続可能な高級モデル(SLUV)と呼び、新しいセグメントを定義することを目標としていると語っている。

このSUVは、ハードコアのオフロードモデルではなく、長いボンネット、短いオーバーハング、急勾配のフロントガラス、広いショルダー、総ガラスルーフが特徴的な、幅広で低めの4ドアモデルとなっている。

伝統あるイタリアのハイライディング・グランドツアラーに、似たスタイリングとなっている。

力強いデザインと、パフォーマンスを目指す

デザイナーは、ランボルギーニウルスポルシェパナメーラ・スポーツ・ツーリスモの中間を埋めるようなモデルを目指していると言う。

また、ポルシェSUVの力強いデザインと、パフォーマンスにも注目している。

ピニンファリーナ 1947年 チシタリア202
ピニンファリーナ 1947年 チシタリア202

ドイツのエステートカーのクーペのようなキャビンの採用も検討されたが、ピニンファリーナが計画するSUVラインナップとは合わないという結論が出ているようだ。

デザインのトップ、ルカ・ボルゴニョは、長いボンネットは1947年のチシタリア202から、ガラスルーフは1953年のアルファロメオ6C 3000スーパーフローのコンセプトから、インスピレーションを得ていると述べている。

両方とも、カロッツェリア・ピニンファリーナによってデザインされたモデルだ。

ボルゴニョは、ピュア・ビジョンは「きわめて量産に近い」形となっており、同社が「大企業」と呼ぶパートナーと協力し、ガラスルーフを量産モデルにも導入すると述べている。

パネルは、太陽光を反射することで室内温度を一定に保ち、横転事故時に乗員を保護するためアルミニウムフレームに取り付けられている。

1014psの電気パワートレインを搭載

パートナーと共同で開発された新しいプラットフォームには、1014psの電気パワートレインを搭載している。

ピニンファリーナは、リビアンの「スケートボード」アーキテクチャの使用を計画していたが、小売大手アマゾンからのリビアンへの投資後、提携を終了している。

1953年 アルファロメオ 6C 3000 CM スーパーフロー IV
1953年 アルファロメオ 6C 3000 CM スーパーフロー IV

デラチャは、このモデルの0-97km/h加速は約3.0秒、最高速度は300km/h、航続距離は最大547kmと述べている。

新しいピニンファリーナは、明らかにに舗装された道路の走行を想定しているが、重心が低いため、他のハイエンドSUVよりも、ある程度のオフロード機能と「優れた横方向のダイナミクス」を提供する。

ピニンファリーナは、150台のバティスタ・ハイパーカーの限定生産を予定しており、販売価格は170万ポンド(2億2600万円)となっている。

ベース価格は30万ユーロ(3480万円)前後となり、数千台の生産が計画されているSUVは、それほどの特別感はなさそうだ。

同じく2022年に市場に投入予定のフェラーリプロサングエがライバルとなるだろう。

関連テーマ

おすすめ記事