【どれだけ積める?】ルノー・ルーテシア新型 トランク/シートアレンジを実測評価

公開 : 2020.12.25 06:15  更新 : 2021.10.11 13:49

新型ルーテシアのラゲッジ・スペースをチェック。ルノーの歴代コンパクト車は「積める」ことで定評がありました。良き伝統は、新型にも受け継がれているのでしょうか?

積めるコンパクトカー 徹底チェック

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)、Keisuke Maeda(前田恵介)

5代目となるルノールーテシア新型は、モデルチェンジの度に大きくなるという悪しき流れを断ち切り、全長を4075mmまで短縮した。

ガレージのサイズに制限があるドライバーにとって、長さは重要なファクターとなるからだ。

ベンツGLB、Eクラス・ワゴンの調査でも使ったLサイズのスーツケース(790×530×280mm:容量84L)、Mサイズのスーツケース(710×425×260mm:容量61L)と、機内持ち込み可能なボードケース(550×400×200mm)が測定サンプルとして再び登場。
ベンツGLBEクラス・ワゴンの調査でも使ったLサイズのスーツケース(790×530×280mm:容量84L)、Mサイズのスーツケース(710×425×260mm:容量61L)と、機内持ち込み可能なボードケース(550×400×200mm)が測定サンプルとして再び登場。

しかし、ボディサイズがコンパクト化されてもキャビンのスペースは優先されるため、そのしわ寄せがラゲッジ・スペースに及んでいないかと危惧された。

そこで新型ルーテシアの荷室をチェックしてみると、そんな思いは杞憂だったことを知らされた。

ルノーのBセグメント車は5(サンク)からシュペール・サンク、歴代ルーテシアたちまで、どれも広く使える荷室を備えていたが、その伝統は新型ルーテシアにもしっかりと受け継がれていたのである。

5名乗車でも積める?

まずは後席を使用した定員乗車時をチェック。

荷室寸法は、前後長が床面で635mm、左右幅が1020mm、床面からラゲッジシェルフまでが390mmとなる。

Mサイズのスーツケースを立てて積むと、その手前にボードケースが入る。その脇にはツールボックスなどを詰め込む十分なスペースが。
Mサイズのスーツケースを立てて積むと、その手前にボードケースが入る。その脇にはツールボックスなどを詰め込む十分なスペースが。

ラゲッジ・スペースの床面は二重構造になっており、上段にボードをセットすれば、床下はタイヤチェーン、工具、ケミカルなどを収容できる。

この床板はフロア面まで約125mm下げることができ、嵩のあるモノを積むときに荷室高を確保できるよう配慮されている。

いつものスーツケースを使って収容力をチェック。Mサイズのスーツケース(710×425×260mm:容量61L)で試すと、寝かせてもキレイに収まってしまった。

その横にはツールボックス(480×250×230mm)を入れるスペースが残されていた。

床板を下げればMサイズのスーツケースが立てて積め、手前には機内持ち込みサイズのボードケース(550×400×200mm)もぴったり収まった。

その横にはツールボックスも収まり、備え付けのラゲッジシェルフでカバーすることもできた。

なおラゲッジシェルフを使用しなければ、スーツケースの脇にボードケースを立てて積むことも可能だ。

シートアレンジを検証

後席のシートバックは60:40の分割可倒式。

横幅のある右側だけ倒した3名乗車状態でチェックしてみると、Lサイズのスーツケース(790×530×280mm:容量84L)とMサイズのスーツケースを進行方向に立てて楽に積むことができる。

3人乗車時にLサイズとMサイズのスーツケースは寝かせて積むことも可能。手前のMサイズの上にはボードケース1つを置ける。巧みに組み合わせれば、想像以上の広さがある。
3人乗車時にLサイズとMサイズのスーツケースは寝かせて積むことも可能。手前のMサイズの上にはボードケース1つを置ける。巧みに組み合わせれば、想像以上の広さがある。

シートバックを起こしている側は、ボードケースを立てれば1個が余裕で入るスペースが残っていた。

LサイズとMサイズのスーツケースを寝かせて積むことも可能。

その場合、ボードケースは1個だけ左端に立てることができるほか、Mサイズのスーツケース上にも1個置けるので、合計2個は積み込めることになる。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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