【詳細データテスト】レンジローバー・イヴォーク 重さを感じない乗り味 常用域では上品でパワフル

公開 : 2021.02.20 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆

先代イヴォークの静粛性は、高級車として最高レベルには達していなかった。小さなレンジローバーというよりは、めかし込んだフリーランダーといった印象だったと表現するのがわかりやすいだろう。

対する新型では、この欠点が明らかに改善されている。80km/hでの室内ノイズは、2011年に温暖で穏やかな陽気の中でテストした先代のディーゼル車が64dBだったところ、冷たい風が吹き荒ぶ状況で計測した今回のPHEVは62dBだった。

静粛性は先代より向上。重量の大きさをはっきりと感じるのは、舗装の状態が悪い道を飛ばしたときくらいだ。ハンドリングも乗り心地も、PHEVとしては並外れていい。
静粛性は先代より向上。重量の大きさをはっきりと感じるのは、舗装の状態が悪い道を飛ばしたときくらいだ。ハンドリングも乗り心地も、PHEVとしては並外れていい。    OLGUN KORDAL

パワートレインの差が大きいのではないかと思うかもしれないが、それだけではない。風切り音とロードノイズの遮蔽性が、明らかに向上しているのだ。

シートは、体格のいいドライバーなら背もたれの上部がやや狭く、部分的にはクッションの不足を多少感じるかもしれない。だが、乗り心地はしなやかで、おおむね穏やか。20インチホイールがバタつくのも、かなり鋭いバンプを乗り越えるときだけだ。

重量がはっきり感じられるのは、アンジュレーションがきついワインディングを飛ばしたようなときくらい。それも、上下動の振幅が思いのほか大きい程度だ。ピッチはかなりうまく抑えられているが、これはほぼ均等な重量配分と、たしかに効いているがプログレッシブなダンピングの貢献が大きい。

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