【楽しい!安い!MT!】100万円台 3拍子そろったホットハッチ6選

公開 : 2021.03.21 05:45  更新 : 2021.10.13 12:04

電動化が主流となりつつありますが、楽しいMT車はまだまだあります。100万円台という条件で筆者が厳選しました。

今のクルマは高い?

text:Takahiro Kudo(工藤貴宏)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

「MTが選べない」

「クルマの値段が高くなった」

スズキ・アルトワークス
スズキアルトワークス

筆者のようなある程度の年齢に達したクルマ好きは、最近のクルマにそんな印象を持っているかもしれない。

たしかに、装備や安全機能の充実などを背景に車両価格が上がっているのは間違いないし、MTを選べるモデルもグッと減った。

だからそんなクルマ好きの嘆きは正しいのといえる。

とはいえ、安くて楽しくてMT車がゼロになったかといえば、決してそうではない。数こそ少ないものの、しっかりと生き延びているのだ。

そこで今回は、「100万円台、走りが楽しいMTモデル」を紹介しよう。

1. スズキ・アルトワークス(153万7800円~/5MT)

「楽しい」、「安い」、「MT」。

そんな3拍子がそろうクルマの代表格といえば、なんといっても「アルトワークス」だ。

スズキ・アルトワークス
スズキ・アルトワークス

ベーシックな軽自動車の「アルト」をベースに64psのターボエンジンを組み合わせ、サスペンションもスポーティに調教。

声を大にしていいたいのは、車両重量がわずか670kg(FFモデルのMT車)しかない超軽量級だということ。

クルマの軽さは走りの楽しさに直結するが、600kg台は今どきのクルマとは思えない水準。

現行型のマツダ「ロードスター」がデビューする際「最軽量モデルで1000kgを切った」と話題になっていたことを考えれば、いくら車体の小さな軽自動車とはいえ640kgがどれほどの軽さか理解できるだろう。

それを「手頃にパワフル」なエンジンとMTで操るのだから、走りが楽しくないわけがないのだ。

それにしても、レカロシートまで標準装備して153万7800円はいくら何でも安すぎではないだろうか。スズキの底力を感じさせるスポーツコンパクトだ。

駆動方式はFFのほか4WDもあり、4WD車のトランスミッションは「5AGS」と呼ぶシングルクラッチも選べる。

2. スズキ・スイフト・スポーツ(187万4400円~/6MT)

スズキといえば、アルトワークスのお兄さん的存在である「スイフト・スポーツ」も魅力的。

コンパクトカーの「スイフト」をベースとしてスポーツモデルに仕立てたモデルで、エンジンは最高出力140psの1.4Lターボ。駆動方式はFFで6MTを組み合わせる(6ATも選択可能)。

スズキ・スイフト・スポーツ
スズキ・スイフト・スポーツ

スイフトがベースといっても、つくりは本格派。標準スイフトよりも高出力のエンジンは基本的に同社の「エスクード」と共通だが、こちらはハイオク仕様としてパワーとトルクをアップした専用チューニングだ。

足まわりは専用のショック&ダンパーにとどまらず、リアサスペンションに強化したトーションビームやトレーリングアームを採用し、ハブベアリングも専用の強化品とするなどかなり手を入れて作り込んでいる。本気度が凄いのだ。

質実剛健で知られるあのスズキがここまでやる? そう思わずにはいられない。

「どうしてスズキはスイフト・スポーツにここまで気合を入れるのか」

筆者はかつて、開発スタッフにそんな質問をぶつけたことがある。

その答えは「スズキを代表するスポーツモデルだからですよ」と明快なものだった。それでいて、値付けはスズキらしいのだから嬉しい限りだ。

スイフト・スポーツの通常モデルの価格は207万200円から。

それだとこの記事の趣旨である「100万円台」を超えてしまうのだが、受注生産として設定している先進安全機能非搭載のモデルなら、なんと187万4400円から。

これを「お買い得」をいわずして何をお買い得というべきか。

記事に関わった人々

  • 工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。

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