【「技術弱者連合」とは呼ばせない】「ステランティス」支える日系サプライヤー

公開 : 2021.04.05 05:45  更新 : 2021.10.09 23:40

ウィンウィンの関係となるか

新規に導入されたCAFE規制の対応のため、昨年から欧州ブランドから数多くのプラグインハイブリッドやEVモデルが市場に導入されている。

グループPSAからもいくつかのプラグインハイブリッドとEVが登場している。

プジョー508SWハイブリッド
プジョー508SWハイブリッド

残念ながらプジョーe208には、日系ではなく、ドイツ系となるコンチネンタル系のeアクセルが採用された。しかし、508などのハイブリッドにはアイシン製のシステムが搭載されている。

新生ステランティスからも、まだまだ数多くのプラグインハイブリッドやEVなどの電動車両が登場するはずだ。その中のいくつかにアイシンや日本電産のシステムやモーターが採用されることは間違いないだろう。

ちなみに現実のビジネスの成績を見るとステランティスは悪くない、というか好調だ。

コロナ禍の2020年であっても、グループPSAとFCAの両社は黒字を確保した。日本市場でいえば、プジョーが前年比101.2%、シトロエン122.3%、DS100.4%、ジープ101.7%、フィアット98.4%、アルファロメオ70.6%の販売実績を残した。

インポートブランド平均ではマイナス10%あたりという中、アルファロメオ以外のすべてが前年比プラスとなっているのは、驚くべき数字といえるだろう。

厳しい世界環境の中でも、堅調な販売をキープできるのは、それだけファンからの信頼度が高いのだろう。そうしたブランドの強さに、日系サプライヤーの技術がプラスされれば、ステランティスの力はさらに高まることだろう。

ブランドと技術、そして世界4位となる規模を備えたステランティス。その未来は、相当に期待できるのではないだろうか。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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