「バリエーション＆価格」では？

最後は、バリエーション＆価格を見てみよう。

思い切っているのはノート。

新型ではガソリン車をなくしてハイブリッドに1本化するという大決断をおこなったのだ。そのため価格は202万9500円からと高めである。

一方でヤリスはハイブリッドのほかにガソリン車があり、さらにそのエンジンは1.5Lだけでなくリーズナブルな1.0Lも展開。

先進安全装備を省いたベーシックな仕様ではなんと139万5000円というプライスタグを実現している。幅広いバリエーションから好みや価格に応じて選べるという意味では、ヤリスは理想的だ。

フィットの展開も幅広い。

パワートレインは1.5Lエンジン＋モーターのハイブリッドに加えて1.3Lのガソリンエンジンもあり、また車体をリフトアップしたクロスオーバーSUVモデルの「クロスター」というグレードもあってバリエーションが豊富だ。

もっともベーシックなタイプは155万7000円で、ハイブリッドは199万7600円から選ぶことができる。

いずれにせよ、注目はハイブリッドだけに絞ったノートだろう。現時点では好調なセールスが伝えられているが、この割り切りがこの先どう影響していくかを見守りたい。

フルモデルチェンジで違いが鮮明に

ヤリス、ノート、そしてフィットとここ1年で相次いで新型になった3台。

ライバル同士ではあるが、パッケージングからドライバビリティ、そしてバリエーションまでそれぞれしっかりと個性が存在する。

こうして比べてあらためて感じたのは、以前よりもそれぞれの特徴が明確になったことである。

ヤリスはギュっと凝縮したパッケージングで実用性を割り切りつつも、ハンドリングと燃費でライバルをリード。

ノートは広さと加速の爽快感、そしてフィットはトータルバランス。

それを見極めることが、幸せな車選びに直結するはずだ。

画像　フルモデルチェンジで個性が明確に【ヤリス/ノート/フィットを比較】　全224枚