【絶好の選択肢】BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレへ試乗 ソフトトップに直6

公開 : 2021.07.03 08:25

3シリーズに通じる上質なインテリア

M440iには19インチのランフラット・タイヤが組まれ、車高の下がるMスポーツ・サスペンションが装備されている。しかしアダプティブダンパーを採用することで、コンフォート・モードを選べば、英国の管理が悪い路面でも巧みに処理してくれる。

ただし、大きなワダチや凹凸を通過すると、車内にもその事実がしっかり伝わる。スポーティなサスペンション設定は、滑らかなアスファルト以外では選ばない方が良いだろう。

BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレ(英国仕様)
BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレ(英国仕様)

筆者は、18インチホイールにMスポーツ・サスペンションを付けない430iの方が、快適性ではベストの4シリーズ・カブリオレになるのではと想像する。スグレモノの、Mスポーツ・ディファレンシャルも失うが。

インテリアの雰囲気は3シリーズに通じるものの、悪いことではない。上質な素材がふんだんに使われ、ドライビングポジションは快適。タッチモニターとロータリー・コントローラーで操作できるインフォテインメント・システムも、完成度はクラストップだ。

アップル・カープレイとアンドロイド・オートにもワイヤレスで対応。ワイドなモニターを、不満なく活用できている。

車内空間は、カブリオレとしては余裕があり、大人4名でも乗れる範囲。リアシート側にも、充分な足もと空間が残されている。ただし高速道路を満席で走るなら、オープン状態は避けた方が良いかもしれない。

少なくともウインド・ディフレクターを付けてサイドウインドウを上げれば、フロントシート側は風圧のバッファーは抑えられる。でもリアシート側は話が別。

4シーターのオープンとして絶好の選択肢

ソフトトップを開くと、385Lの荷室容量の85Lを専有してしまう。買い物帰りにオープンを楽しみたい場合、予め荷物の積み方は工夫しておいた方が良い。実用性としては、このクラスのコンバーチブルとして平均点はクリアしている。

新しいメルセデス・ベンツCクラスのソフトトップ仕様はまだ発表されていない。アウディA5カブリオレは、登場からしばらく時間が経っている。次世代の登場も数年先になるだろう。

BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレ(英国仕様)
BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレ(英国仕様)

ライバルの2台と比較して、最もダイナミックなドライビング体験を楽しめるのが、BMW 4シリーズのはず。ちなみに操縦性の正確さやインテリアの洗練性にこだわらないのなら、フォードマスタングというチョイスもある。

M440iに搭載されるストレート6は、とてもスイート。クーペとのハンドリングの違いは、よほどシリアスなドライバーでなければ、気になるレベルとまではいえない。

4シーターの最新コンバーチブルを欲しいと考えていたドライバーにとって、BMW 4シリーズは絶好の選択肢になるはず。だが、後輪駆動の430iが4シリーズ・カブリオレのベストチョイスになる可能性はある。実際に試乗して、確認したいところだ。

BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレ(英国仕様)のスペック

英国価格:6万8855ポンド(1060万円/試乗車)
全長:4768mm
全幅:1852mm
全高:1384mm
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:4.9秒
燃費:11.9-12.8km/L
CO2排出量:183g/km
車両重量:1890kg
パワートレイン:直列6気筒2998ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:374ps/5500-6500rpm
最大トルク:50.9kg-m/1900-5000rpm
ギアボックス:8速オートマティック

関連テーマ

おすすめ記事

 

BMW 4シリーズの人気画像