【ラリーレジェンドを復刻】MST Mk2 ステージ2へ試乗 新ボディ+2.5Lデュラテック 前編

公開 : 2021.07.24 08:25  更新 : 2022.11.01 08:53

新造されたボディに2.5L 4気筒デュラテック

ブレーキはAP社製のコンペティション仕様で、ホイールは13インチのミニライト。タイヤはクムホが組まれている。そして何より、ボディシェルは納屋で発掘されたようなモノの再生品ではなく、イチから新たに成形されている。

エンジンは、現代的な2.5L 4気筒のフォード・デュラテック・ユニット。北米仕様で触媒も残り、トランスミッションはマツダロードスター用のものが選ばれた。

MST Mk2 ステージ2(英国仕様)
MST Mk2 ステージ2(英国仕様)

ステアリングコラムは折りたたみ式。燃料タンクはモータースポーツ仕様の55Lが、トランク内に載る。1970年代には許された車内の鋭いエッジ部分は、英国の車両認定を得るために削られている。

MST社を率いるカーウィン・エリスによれば、試乗したデモ車両は、目指している最終的な仕上げ水準には届いていないという。それでも、筆者には充分に綺麗で壮観に見える。

ドアハンドルやウインドウを開け閉めするクランクなどは、年代物のフォードの純正部品だというが、それ以外はMSTが用意した新品。ボディ骨格も、まったく新しいから当然だろう。

エリスの話では、当時物のMk2エスコートは、隠れた部分で錆びている場合が殆どだという。どんなに見た目の状態が良くても。

MST Mk2に乗り込む。正直、洗練という言葉は似合わない。エンジンは爆音で目を覚まし、車内をノイズと振動で満たす。カーペットや防音材は、一切貼られていない。エンジンルームから、そのまま届く。

数kmもハードに走れば、バルクヘッドを伝導するエンジンの熱をはっきり感じる。ただし、希望に応じて上質に仕立てられた内装トリムも装備できるという。

この続きは後編にて。

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