BMW X4 Mコンペティションへ試乗 小変更 M史上最速SUV M3と同パワー 後編

公開 : 2021.11.08 08:26

新フェイスでマイナーチェンジが図られたX4 M。その内側の改良こそ注目ポイントだと、英国編集部は評価します。

エンジンがドライビング体験の中心

執筆:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
2022年モデルとして、マイナーチェンジを受けたBMW X4 Mコンペティション。車内中央のセンターコンソールは、最新のM3やM4に採用されるものと似た形状のものに改められている。

グロスブラックのパネルに、短いシフトノブとiドライブ用のコントローラー、ドライブモードの選択スイッチ、赤いスタートボタンが並ぶ。ハーマン・カードン社製のサウンドシステムが標準になり、エアコンの送風口やインターフェイスも新しくなった。

BMW X4 Mコンペティション(欧州仕様)
BMW X4 Mコンペティション(欧州仕様)

全体としてマイナーチェンジ前のX4 Mコンペティションより、車内の快適性は高められたといえる。知覚品質も向上している。

一方で、車内空間は期待ほど広くはない。特にリアシート側は、傾斜のきついルーフラインと、車内の前後を貫く大きなトランスミッショントンネルによって制限を受けている。

荷室容量は、リアシートを利用した状態で525L。40:20:40の分割式となる背もたれを倒せば、最大で1430Lまで拡大可能。実用性は平均レベルといえるだろう。

今回筆者がX4 Mコンペティションを試乗したのは、BMW Mの本社が位置するミュンヘン郊外の一般道。最新のM3やM4と基本的には同じといえる、改良を受けたエンジンが華やかなドライビング体験の中心にあった。

驚くほどたくましく、パワーの発生はリニア。アクセルペダルの操作に対する反応が鋭く、それでいて低回転域では粘り強い。市街地では、エフィシェンシー・モードでも非常に安楽に運転できる。

感動する操縦性の精度と俊敏な身のこなし

郊外の開けた道で、スポーツプラス・モードへ引き上げる。直列6気筒の3.0Lツインターボは、中回転域での力強さが目に見えて増大。アクセルペダルを踏み込めば、7200rpmのレッドライン目掛けて一気に吹け上がる。

可変フラップの付いたエグゾーストからは、少々人為的なノイズが響く。だが、素晴らしく頼もしい。

BMW X4 Mコンペティション(欧州仕様)
BMW X4 Mコンペティション(欧州仕様)

その結果、X4 Mコンペティションの車重は2010kgあるが、510psを活かし0-100km/h加速は3.8秒。フェイスリフト前から0.3秒も短縮した。BMW Mが提供するSUVとして、最速記録を更新したようだ。

ちなみに、最新のポルシェ・マカンGTSは2.9L V6ツインターボ・ガソリンを搭載し、最高出力441ps。0-100km/h加速は4.3秒とうたわれる。

8速ATは、滑らかに迷いなく変速してくれるだけでなく、増強された最大トルクを確実に受け止めてもくれる。さらにM xドライブと呼ばれる四輪駆動システムと、Mアクティブ・デフがバックアップ。揺るぎないトラクションを保ち続ける。

いうまでもなく、恐ろしく速い。さらにドライバーを感動させるのが、操縦性の精度と身のこなしの俊敏さ。そこへ自身を与えてくれるような、動的能力の印象も重なってくる。

ステアリングホイールを回した時の手応えは、標準のX4よりかなり重い。姿勢制御はタイトで、グリップ力にも目をみはる。条件が許すならBMWのMモデルらしく、コーナリング時の姿勢を自在に調整できる、懐の深さも持ち合わせている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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