軽トラのボディカラー コスパが肝の軽トラにいろんな色を用意するワケ

公開 : 2021.12.20 05:45

昨今、軽トラにも多様なカラーが用意されています。コスパ重視の軽トラになぜ色の選択肢が必要なのか取材しました。

コスパ重視の軽トラ

近年、軽トラック、通称「軽トラ」のカラーラインナップが拡充されている。

軽トラといえば、農業や林業、建設業や運送業など、幅広い業種で活躍する、いわば「働くクルマ」の代表格。

ダイハツ・ハイゼット
ダイハツ・ハイゼット    ダイハツ

一般市民の最も身近な商用車といっても過言ではないだろう。

軽自動車であるため、通常のトラックと比べて車両価格や維持費、任意保険などが安く、最大積載量は350kg以下と積載量もまずまず。

サイズもコンパクトなため、入り組んだ農道から狭い都会の道まで、取りまわしも容易など、その最大の魅力は実用性とコストパフォーマンスの高さである。

そんな軽トラのカラーラインナップにバリエーションを増やす理由は、いったいどこにあるのだろうか。

売れ筋はダントツで「白」

軽トラといえばスズキ「キャリイ」。

軽トラの定番ともいえる「キャリイ」や、そのキャビンスペースに余裕を持たせた「スーパーキャリイ」をラインナップするスズキの広報を担当する井門氏は、その理由について次のように説明する。

スズキ・キャリイ「クールカーキパールメタリック」
スズキ・キャリイ「クールカーキパールメタリック」    スズキ

「通勤で使われる方や、若い方から色を増やしてほしいというご要望を多くいただき、選択の幅を増やしました」

「2014年8月には既存色のホワイト/シルキーシルバーメタリックに加え、ノクターンブルーパールを追加。2017年11月には上記3色に加え、ガーデニングアクアメタリック/ブルーイッシュブラックパール3を追加し、5色設定と致しました」

「現在はホワイト/シルキーシルバーメタリック/ノクターンブルーパール/ブルーイッシュブラックパール3、クールカーキパールメタリックの5色のラインナップとしております」

なお、実際に購入されるカラーは、ホワイトがダントツの1位。次いで、シルキーシルバーメタリック、3位がクールカーキパールメタリックの順となっているという。

また、軽トラの定番カラーであるホワイト以外のカラーを選ぶユーザーの約6割が40代~60代の男性で、仕事や商用で使用するユーザーが多いものの、アウトドアなどのレジャーや通勤/通学、買い物での使用など、幅広く使用されているとのことである。

ユーザーの声受け「色」追加

「ハイゼットトラック」をラインナップするダイハツの広報を担当する菅野氏も、軽トラックにカラフルなラインナップを揃える目的について、「乗用同様、働くクルマにも多彩なボディカラーを取り入れ、お客さまの感性や個性に合わせた色をお選びいただけるようにしました」

「また、農業女子プロジェクト推進に向けたお客さまへのヒアリングでの、『ボディカラーをもっと増やしてもいいのでは?』というお声も一助となり実現に至りました」と、スズキと同様に、ユーザーからの希望であると説明している。

ダイハツ・ハイゼットで選択できるボディカラー
ダイハツ・ハイゼットで選択できるボディカラー    ダイハツ

ホワイト以外のカラーを選択するユーザー層や用途については、「ユーザーの詳細データは公表することができません」としたうえで、「仕事車だけではなく、ご家族の送迎など、日常使いと併用される方も多いため、乗用車同様にご自身のお好きな色で乗っていただけるように設定しております。カラーパックはメーカーオプションの中でも大変人気なオプションです」と、多様性を大切にする社会の流れに沿ったラインナップであることを強調した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    先川知香

    Chika Sakikawa

    ツインリンクもてぎで見たMotoGPの一糸乱れぬコーナリングを見て、バイクでのサーキット走行に興味を持ち、モータースポーツの世界へ。乗り物を操作する事の楽しさに目覚め、モータージャーナリストに。愛車はトヨタ86/カワサキZ400/GASGAS TX200。大型自動二輪免許に加え、暇だったという理由で大型一種免許を取得した。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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