10分内にほぼフル充電 BYDが第2世代『ブレードバッテリー』発表 欧州向け高級EVにも搭載

公開 : 2026.03.10 07:05

BYDは第2世代となる『ブレードバッテリー』を発表しました。充電性能を大幅に向上させ、最大1500kWの充電に対応。10%から97%までの充電は9分で10完了するとされています。デンツァなど複数車種に搭載予定。

最大1500kWの充電に対応

中国自動車メーカーBYDは、10分未満でフル充電可能なEV用バッテリーを発表した。高級ブランドであるデンツァ(騰勢)の『Z9 GT』などに搭載する予定だ。

『ブレードバッテリー』の第2世代にあたり、最大1500kWの充電に対応。BYDが主張するところでは、ガソリンスタンドで内燃機関車に給油するのと同等の速さで充電できるという。

欧州に導入予定のデンツァZ9 GT
欧州に導入予定のデンツァZ9 GT

10%から70%までの充電は5分、10%から97%までの充電は9分で済む。BYDによると、充電速度が通常大幅に低下する摂氏マイナス30度の極寒でも、20%から97%までの充電はわずか12分で完了するという。

このバッテリーの容量は未公表だが、初代のブレードバッテリー(最大150kWh)より5%高密度だ。

デンツァZ9 GTには、容量100kWhのバッテリーが搭載される。Z9 GTはデンツァの欧州展開の先駆けとなるモデルで、今年後半に現地で発売される予定だ。

欧州で実力発揮できるか?

ただし、上記の充電速度を実現するにはBYD独自の「フラッシュ」充電ステーションが必要だ。公共充電器として世界で唯一、この高出力に対応する。同社は欧州全域に設置予定としているが、具体的なスケジュールは未確認だ。現在、中国国内には4239基が設置されており、年末までにさらに1万5000基を追加する計画だ。

なお、欧州最速の充電器はアイオニティ(Ionity)社が展開しているもので、最大600kWの充電速度を実現している(ただしフランス国内の数か所に限定)。現行の量産EVの中で最も充電速度が速いのはロータスエメヤ(400kW)である。

メルセデス・ベンツは現在、内燃機関車の給油速度に匹敵するEV充電を目標に、急速充電技術と次世代バッテリーの試験を進めている。Vクラスをベースとするテスト車両『ELF』を用いた試験では、最大900kWの充電速度を達成した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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