DS9 詳細データテスト じつにリラックスした乗り味 優れた質感 パフォーマンスと驚きは足りない

公開 : 2022.02.12 20:25

購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆

CO2排出量が50g/kmを切るPHEVである9 E−テンス225は、税制面で優遇を受けられるものの、この手のクルマとしても安価なほうではなく、EV航続距離はライバルに肩を並べるほどではないのが難点だ。しかも、残価予想も芳しくないので、コストパフォーマンスがいいとは言いがたい。もちろん、このクルマを選ぶユーザーは、それ以外の価値を見出しているのだろうが。

現実的な燃費は、充電の頻度などに左右されるが、EV航続距離は長くないので、電動化による改善幅は限定的だ。テスト時は0〜10℃くらいのさまざまな気温の中で走らせたが、フルチャージでもゼロエミッション走行が30kmを超えることはなかった。

2年後の残価率は、C300eを20%下回る。購入を考えているなら、この残価予想はつらいものがあるだろう。
2年後の残価率は、C300eを20%下回る。購入を考えているなら、この残価予想はつらいものがあるだろう。

じつをいうと、市街地と高速巡航にコースを限定して2度ほど試してみた際には、平均走行距離が32kmに達した。それでも、50km以上という公称値には遠く及ばないし、多くのライバルたちにも水を開けられている。ハイブリッド走行でのツーリング燃費は16km/Lに届かなかったが、4気筒PHEVセダンとしては平均的なスコアだ。

DC急速充電には対応していないが、今のところそれを使えるPHEVのほうが少数派だ。AC普通充電は7kWチャージャーを用いて、フルチャージまでおよそ90分かかる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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