クリーンなデザインに407psの四駆 ボルボC40 リチャージ・ツインへ試乗 価格がネック

公開 : 2022.04.04 08:25

純EVの旗振り役となる、クロスオーバー・クーペ。仕上がりは良いものの価格がネックだと、英国編集部は評価します。

C40はボルボが純EVへシフトする象徴

クーペボディだからといって、コンパクト・クロスオーバーに407psは必要ないかもしれない。ルーフラインがなだらかに傾斜しているものの、ボルボC40の性格付けは、スポーツカー的なものとは異なる。価格にも反映している。

ボルボの高性能版と聞くと、ポールスター・エンジニアードを思い浮かべるかもしれない。しかし基本的には、XC40をクーペボディにしたクロスオーバーがC40だ。

ボルボC40 リチャージ・ツイン・アルティメット(英国仕様)
ボルボC40 リチャージ・ツイン・アルティメット(英国仕様)

XC40との違いは、そのフォルムを除くと、内燃エンジンを一切選べないということ。C40はXC40やポールスター2と同じ、CMAプラットフォームをベースとするが、選べる動力源は電気モーターだけとなる。

231psを発揮する駆動用モーターを1基搭載し、67kWhの駆動用バッテリーで432kmを走行できる、通常のリチャージがベーシックなC40。前後に203psのモーターを1基ずつ搭載し、75kWhのバッテリーで439km走行できる、リチャージ・ツインも選べる。

XC40とプラットフォームを共有するため、技術的にはガソリンエンジン版やハイブリッド版の用意もできたはず。だが、ボルボはC40を純EVへシフトする象徴のような存在に据えた。同社としては、初の純EV専用モデルという位置づけだ。

今回英国で試乗したのは、C40 リチャージ・ツイン。四輪駆動となる。

ニュートラルな操縦特性に穏やかな乗り心地

フロント側とリア側に、同じ最高出力を発揮する駆動用モーターが搭載され、リチャージ・ツインの操縦特性はニュートラル。コーナーを攻め立てるとフロントタイヤが先に限界を迎えるが、ワイドなピレリPゼロ・タイヤのおかげで、グリップ力は巨大。

シャシーはスポーツSUVとはいえないにしろ、トラクションも非常に高く、瞬発力も抜群。ステアリングホイールは、感触が薄いものの重み付けが丁度いい。

ボルボC40 リチャージ・ツイン・アルティメット(英国仕様)
ボルボC40 リチャージ・ツイン・アルティメット(英国仕様)

一方で乗り心地は穏やかで、舗装が綺麗とはいえない郊外の道でも、自然な印象のまま運転できる。だが路面が荒れてくると、大きめのロードノイズが車内へ響く。英国価格5万8900ポンド(約913万円)のボルボとしては、少々残念ではある。

エントリーグレードの小径ホイールなら、多少改善するはず。試乗車のアルティメットはトップグレードで、見た目重視のサイズだった。

インテリアの質感は、価格を考えればもの足りない。3万4100ポンド(約528万円)のXC40 T3なら、まったく不満はないはずだが。

ボルボらしくシートの設計は素晴らしい。インテリアの組み立て品質も高く、トポグラフィーと呼ばれる半透明のトリムパネルも新鮮。だが、プラスティックやゴムコーティングされた部分が多すぎる印象だった。

環境負荷にも強く配慮された素材選びは、評価できる。だが、マイクロスウェードの質感やステアリングホイールのレザーには、もう少しを求めたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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