商用車連合CJPT、日野を除名 度重なる不正発覚 トヨタ社長「日野と相いれない、迷惑かかる」

公開 : 2022.08.25 11:05  更新 : 2022.09.26 14:39

トヨタなどが出資するコマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズは、日野を除名することを決定しました。

不正発覚受け、除名へ

トヨタなどが出資するコマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ株式会社(CJPT)は、日野が起こした認証試験不正を踏まえ、CJPTから日野を除名することを決定した。

CJPTは2021年4月の設立以降、CASEの普及を加速させることにより、カーボンニュートラル社会実現に貢献するとともに、ドライバーや作業者の負担を軽減するため、パートナーと現場での取組みを進めてきた。

日野は国土交通省の立ち入り検査を受けた際に小型トラックのエンジンに関する不正が発覚している。
日野は国土交通省の立ち入り検査を受けた際に小型トラックのエンジンに関する不正が発覚している。    日野

今回、日野が起こした不正行為は、CJPTが共有する想いや目指す道とは相いれないものであり、このまま日野を含めて活動を進めることは、お客さまや社会からの理解を得ることができないのではないかと、トヨタの豊田章男社長らから投げかけがあったという。

その後、CJPT内での議論を経て、日野の除名を決定した。

具体的には、共同企画契約などすべての契約から日野を除外するとともに、日野がCJPTへ出資している株式(10%)をトヨタに譲渡する。

福島、東京での社会実装など、現在CJPTが取り組んでいるプロジェクトでは、日野には必要最小限の役割を果たす。

トヨタの豊田章男社長は、「今回日野が起こした認証試験不正は、お客さまをはじめすべてのステークホルダーの信頼を大きく損なうものであり、日野の親会社としても、株主としても、極めて残念に思います」

「長期間に亘りエンジン認証における不正を続けてきた日野は、550万人の仲間として認めていただけない状況にあります」

「CJPTは日本のCASE技術をベースに、みんなで未来をつくるプロジェクトです。現状では日野がいることで皆さまにご迷惑をおかけしてしまうと考え、CJPTから日野を除名することが適当であると判断し、関係各社とも協議のうえ、今回の結論に至りました」

「パートナーの皆さまとは引き続き、輸送業が抱える課題の解決や、カーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目指して、プロジェクトを進めてまいります」とコメントした。

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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