欧州大陸を駆け抜けろ 最高のピックアップトラック 9選 趣味と実用の両立

公開 : 2022.10.30 18:05

フォード・レンジャー

2022年11月に発売予定の新型フォード・レンジャー。フォルクスワーゲンの開発協力も得て、先代よりシャープで大人っぽい走りができるようになったはずだ。また、今回初めてプラグインハイブリッド車が導入され、高性能のラプターモデルも最高出力288psのツインターボV6ガソリンを搭載して再登場。

これまで同様、シングルキャブとダブルキャブが選択可能で、インテリアはフォードの最新世代インフォテインメント・システム「SYNC4」が採用されたこともあり、高級感が増している。

新型フォード・レンジャー
新型フォード・レンジャー

ジープグラディエーター

英国で購入できるどのピックアップトラックも気に入らない場合は、輸入に頼らざるを得ない。おそらく最も入手しやすいのは、ジープ・グラディエーターだろう。ベースなるラングラーは、英国でも販売されている。

グラディエーターはフォード・レンジャーとほぼ同じサイズだが、商用車というより趣味車と見るべきだろう。つまり、ライバルは標準仕様のレンジャーやトヨタハイラックスではなく、レンジャー・ラプターだ。ジェットスキーで山頂を目指したり、四輪バイクでビーチを走ったり、そんな楽しいアドベンチャーが主な用途である。ダッジ・ラムのリアアクスルを搭載しているが、積載量は620kgにとどまり、牽引力も2721kgと控えめだ。

ジープ・グラディエーター
ジープ・グラディエーター

フレームはなんとラングラーから780mmも延長され、そのうち490mmはホイールベース、残りはリアのオーバーハングに使われている。このサイズゆえ、ラングラーほどオフロードを走れるわけではないが、18.4度のブレークオーバーアングルと25度のデパーチャーアングル、そしてオプションで用意された本格オフロードタイヤのおかげで、必要以上に遠くまで行けるクルマであることには変わりはない。

英国のある輸入業者は、グラディエーターを6万2000ポンド(約1060万円)で販売すると言っているが、在庫があるのは7万1000ポンド(約1200万円)から。この金額では、よほど欲しくないと買えないだろう。

フォードF150ライトニングおよびF150ラプター

北米のベストセラー車、フォードF150の新たなEV仕様は海外でも注目されている。F150は、米国生まれ米国育ちのピックアップトラックだが、一回の充電で最大480km走行可能な「F150ライトニング」は、アメ車の新時代到来を告げるモデルと言える。

F150ライトニングは全幅2430mm(ミラーを含む)とワイドなので、英国にはまだうまくフィットしないが、かつてのV8エンジンを搭載したモデルよりは、社会的に受け入れられやすいかもしれない。

フォードF150
フォードF150

米国での販売価格は3万9974ドル(約580万円)からで、ポンド換算ではフィアット500eと同等になる。しかし、EVであるがゆえに、いくつか妥協しなければならない点がある。例えば、航続距離を稼ぐために必要なバッテリーの重量が大きいため、最大積載量は900kg程度にとどまる。一方、牽引力は最大4500kgと折り紙付きだ。

積載量はやや物足りないが、双方向充電など、便利な機能を数多く備えている。最大9.6kWのポータブル発電機として使うことができるのだ。建設現場でもキャンプでも役立つだろう。

もちろん、高性能モデルのラプターもある。欧州ではレンジャー・ラプターが存在するが、F150の前では「簡易版ラプター」と言わざるをえない。現代のF150ラプターには、騒々しいV8エンジンはもう搭載されていないが、最高出力450psを発揮するツインターボV6エコブーストは、ラリーレイドに十分だろう。ぶっ飛んだパフォーマンスだが、見事である。

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