欧州大陸を駆け抜けろ 最高のピックアップトラック 9選 趣味と実用の両立

公開 : 2022.10.30 18:05

信頼性の高さ、実用性、パフォーマンスなどさまざまな観点から、欧州で注目を集めているピックアップトラックを紹介します。

欧州で注目のピックアップトラック

ピックアップトラックといえば、北米でよく売れているクルマというイメージがあるが、欧州でも商用車または趣味車として根強い人気を誇り、大小さまざまな車種が販売されている。

数年前には英国で爆発的な人気を博し、SUVの代替車になるかと思われた。現代のピックアップトラックは、昔のような実務的な労働力としてではなく、快適でゴージャスな仕様を選ぶこともでき、運転体験はこれまで以上に通常のSUVに近づいている。

SUVに勝る積載能力とオフロード性能を誇るピックアップトラック。
SUVに勝る積載能力とオフロード性能を誇るピックアップトラック。

英国では商用車として分類されるため、支払う道路税は年間290ポンド(約4万9000円)と比較的安く、業務にのみ使用する場合は付加価値税の還付請求が可能だ。さらに、企業の社用車として登録されているものを従業員が個人的に使用する場合も、乗用車ではなくバンの現物給付(BIK)規定に該当するため、ほとんどのクルマよりも安くなる。

ところが、こうした税制優遇や車両の性能向上にもかかわらず、2020年には英国のピックアップ市場は32.7%縮小してしまった。その主な要因はロックダウンだが、小型商用車(LCV)全体の縮小は20%にとどまった。ここ数年で、メルセデス・ベンツXクラスや日産ナバラなど、数車種が販売停止となり、後継車種の目処も立っていない。2022年内にはフォード・レンジャーとフォルクスワーゲン・アマロックの新型が発売される予定だが、記事執筆時点で英国で購入できるのは4車種のみ。

選択肢は減ったが、まだまだ優れた車種が残っているし、新モデルの登場にも期待できる。ピックアップトラックは、小綺麗なSUVに載せたくない、大きくて汚い重い荷物をすべて運んでくれるし、ほとんどのバンが車輪を空転させてしまう泥だらけの建築現場で立ち往生することもないだろう。

1. トヨタハイラックス

ハイラックスは、60年代後半からトヨタの商用車として世界各地で販売されており、多用途性と信頼性で高い評価を得ている。

車内は快適で、仕上げの質も高く、ライバル車よりも使い心地が良い。また、乗り心地とハンドリングも洗練されており、狭い道でも象みたく立ち往生しないサイズとなっている。

1. トヨタ・ハイラックス
1. トヨタ・ハイラックス

2019年のマイナーチェンジでは、バンパーデザインを変更し、装備の一部を見直したほか、アクティブセーフティシステムを強化。翌年には再びシャシー、スタイリング、インテリアを改良し、乗り心地とハンドリングをもう一段階向上させ、「無敵」を名乗る最上位モデル「インヴィンシブルX」の装備を追加した。

英国では現在、パワートレインとして最高出力150psの2.4L直4ディーゼルと最高出力204psの2.8L直4ディーゼルが用意されている。後者も現実世界で十分な性能を持っているが、ライバルの多気筒モデルと比べると面白みに欠ける。

だが、実用性に不足はない。重い荷物を運ぶ場合も、その余裕ある積載量は多くのライバルを上回っている。ダブルキャブ仕様が一般的だが、2.4Lモデルではシングルキャブ仕様とエクステンドキャブ仕様が選べる。JBLプレミアムサウンドシステムをはじめ、さまざまな装備や機能を求めるなら、ダブルキャブしかないだろう。

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