期待値に届かないハイブリッド マツダCX-60(3) ディーゼルターボなら改善? 長期テスト 

公開 : 2023.02.12 09:45

ディーゼルターボ版ならより優れた印象

市街地での短距離移動を中心とするなら、バッテリーEV(BEV)でも手頃な価格帯のモデルが選択肢として整いつつある。内燃エンジンで長距離を走ることを考えた場合は、駆動用バッテリーの重量を省いた方が、良好な燃費が得られるだろう。

CX-60PHEVのパッケージングは、実際の利用環境に矛盾しているようだ。他のメーカーのモデルのように、電動化技術によるメリットは得にくい。

マツダCX-60 2.5PHEV AWD タクミ(英国仕様)
マツダCX-60 2.5PHEV AWD タクミ(英国仕様)

2023年の前半には、ディーゼルターボ版のCX-60が追加されるという。こちらなら、より筆者と良好な関係性を築けそうな気がする。時代に逆行しているようではあるけれど。

積算7934km バッテリーが満充電なら驚くほど速い

CX-60のドライブモードにはスポーツ・モードが用意されているが、マツダという名前から想像するような軽快な走りとはひと味違う。カーブでのボディロールが大きく、トランスミッションのダイレクト感が今ひとつだからだ。

とはいえ、駆動用バッテリーが満充電であれば、驚くほどの速さを披露してくれる。エンジンサウンドも、なかなか聴きごたえがある。アクセルペダルやステアリングホイールの反応も、思わず笑顔になるほどタイトだ。

マツダCX-60 2.5PHEV AWD タクミ(英国仕様)
マツダCX-60 2.5PHEV AWD タクミ(英国仕様)

テストデータ

気に入っているトコロ

ヒーター内臓のシートとステアリングホイール:最近の厳しい寒さでは、シートとステアリングホイールに内蔵されたヒーターが本領を発揮する。

気に入らないトコロ

エアコン:エアコンのオートモードは、今ひとつ思ったように動かない。お任せにしておくと、膝元しか温めてくれない。

テスト車について

モデル名:マツダCX-60 2.5PHEV AWD タクミ(英国仕様)
新車価格:4万9520ポンド(約822万円)
テスト車の価格:5万3370ポンド(約885万円)

テストの記録

燃費:12.8km/L
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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