期待大の電動ホットハッチ 新型ミニ・クーパー E 試作車へ試乗 182psで297km 後編

公開 : 2023.05.18 08:26

スタイリングも走りの個性も好感触

乗り心地にも期待できそうだ。試乗ルートのアスファルトは至って平滑だったものの、サスペンションは路面をしなやかに処理していた様子。このクラスのハッチバックとしては、例外的なほど。

試乗車は17インチ・ホイールを履いていたが、テストコースの凹凸も、一般道にあるようなマンホールでも、しなやかに入力を吸収。高級なダンパーが組まれたように、エッジを丸めていた。荒れた路面が広がる英国での走りが楽しみだ。

ミニ・クーパー S プロトタイプ
ミニ・クーパー S プロトタイプ

回生ブレーキの調整は、BMWグループのBEVに準じている。いくつかの設定から選択でき、惰性走行できるコースティング・モードは用意されない。

通常はブレーキペダルを踏まずに済む、ワンペダル・モードが実装される。状況に応じて効きの強さが変化する、アダプティブ・モードも選べるそうだ。

航続距離は、現在の情報以上のことはいえない。少なくとも、現行のミニ・エレクトリックは実環境で優れたエネルギー効率を実現させているから、2代目も不満ない性能は得られるのではないだろうか。

インフォテインメント・システムの機能も含めて、まだ不明な点は多い。しかし、プロトタイプへ試乗した限り、大きな課題をはらんでいる可能性は少ないと感じた。スタイリングも走りの個性も、ミニらしく好感触だったことは間違いない。

現行のミニ・エレクトリックが電動ホットハッチの楽しさを証明したが、2代目は、それを一層現実的なものにしてくれそうだ。英国価格は、3万ポンド(約500万円)台になると思われる。

ミニ・クーパー SE プロトタイプのスペック

英国価格:−ポンド
全長:−mm
全幅:−mm
全高:−mm
最高速度:160km/h
0-100km/h加速:7.0秒(予想)
航続距離:386km(予想)
電費:−km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1500kg(予想)
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:54kW
急速充電能力:−kW(DC)
最高出力:218ps
最大トルク:−kg-m
ギアボックス:−

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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