未来が楽しみになる技術 BMW iX 長期テスト(8) 車重を忘れるスポーツ・モード

公開 : 2023.06.11 09:45

未来が楽しみになるクルマの将来像

BMW iX xドライブ50は、これまで筆者が試乗したBEVのなかで最も能力に長け、訴求力が高いことは間違いないだろう。10万ポンド(約1610万円)を超える英国価格にも、納得できる水準にある。

ただし、それ以上に印象的だったことは、iXが味わわせてくれたクルマの将来像。このBMWが搭載する技術は、数年後には一般的なものになっている可能性がある。そう考えると、待ち構える近未来へワクワクしてしまう。

BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)
BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)

積算1万4179km 背もたれの四角い穴

BMW iXのスポーツシートには、ダイヤモンド・ステッチが施され非常に快適。ただし、助手席に乗る場合は、身長が150cm以上あることが望ましい。

背もたれの中央にプラスティック・トリムが付いた四角い穴があり、助手席へ座った娘は、後頭部が当たって不快だったという。iXの瞬発力は鋭いため、余計煩わしく感じたようだ。

BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)
BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)

テストデータ

気に入っているトコロ

温かい車内:前後のシートにはヒーターが内蔵されており、寒い朝でも快適。肘掛けすら温かい。

気に入らないトコロ

冷たいフロントマスク:スタイリングの好みは人それぞれだと思うが、フロントのデザインは少々挑戦的過ぎる。

テスト車について

モデル名:BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)
新車価格:9万9965ポンド(約1599万円)
テスト車の価格:11万6965ポンド(約1874万円)

テストの記録

航続距離:458km
電費:4.4km/kWh
故障:アラーム用センサーの腐食、メーター用モニターのクラッシュ
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    アラステア・クレメンツ

    Alastair Clements

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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