ジープ・チェロキー

公開 : 2014.05.26 17:57  更新 : 2017.05.29 18:34

4世代目となった新型ジープチェロキーを紹介するにあたり、何を差し置いてもこの大胆に変貌を遂げたエクステリアデザインに触れないわけにはいかないだろう。

ジープ伝統の7スロットグリルや台形をモチーフとした前後のフェンダーデザインがジープ一族であることをかろうじて感じさせるが、SUVとして確保された(乗用車に比べれば)高めの車高と、キーとなるジープを構成するデザイン要素を取り除けば、新型チェロキーは実に未来的なルックスだ。「まるでUFOのよう」とは某カメラマン氏の印象だが、的を射ている。初めて実車を見た人は、アバンギャルドなデザインに度肝を抜かれるだろう。

極端に寝かせたAピラーに続くグリーンハウスは、どちらかといえば乗用車のフォルムに近い。エンジンフードとフロントグリルが一体化しているのもジープ初。一見どこがヘッドライトか分からないようなライト周りもアバンギャルドである。答えを明かせば、正面から見て一番上がLEDクリアランスランプ、バンパー上部のスモークレンズの奥がヘッドライト、バンパーにある一番下がフォグランプとなる。

48個のLEDを採用したテールランプもまた、これまでのジープのイメージを払拭するデザイン。ハッチゲート中央のエンブレムを見なければ、誰もこのクルマがジープだとは思うまい。

そんなこれまでのジープを知る人にとっては違和感を持たざるを得ないエクステリアだが、実車は想像以上にスタイリッシュだ。泥臭さを微塵も感じさせないシェイプは、10分で見慣れる。現行モデルのフォードエクスプローラーが登場したときも同じように感じたが、2段飛びとも言えそうなこうしたアメリカンSUVの進化や個性追求には、欧州SUVとの覇権争いの激しさも無縁ではない。

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