ルノー・オーストラル 詳細データテスト 上質なパワートレイン 広く質感の高い室内 4WSは要改善

公開 : 2023.07.29 20:25

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

オーストラルの価格は、テクノ仕様の3万4695ポンド(約631万円)から。ハイブリッド車で、標準装備内容が充実していることを考えると、ライバル勢のエントリーモデルより高価なのは納得できる。ちなみに、セアトアテカは2万7330ポンド(約497万円)からだ。

しかしながら、同程度の装備を持つハイブリッドの競合車に比べると、オーストラルの値付けはかなり競争力がある。テストした最上位グレードのアイコニック・エスプリ・アルピーヌは3万9495ポンド(約719万円)で、オプションはスペシャルペイントだけ。日産キャシュカイ・テクナやヒョンデ・ツーソンNラインSのほうが安いものの、その差はごくわずか。キア・スポーテージGT−ラインSやホンダZR−Vアドバンスよりは安い。

オーストラルの残価予想は、ソリッドに思える。価格が上回り実績があるキアよりも、この新型車のほうが4年後の予想額は上だ。
オーストラルの残価予想は、ソリッドに思える。価格が上回り実績があるキアよりも、この新型車のほうが4年後の予想額は上だ。

残価予想もかなりよく、月々の支払いはもっとプレミアム感が強いマツダCX−5のマイルドハイブリッド+ATと同程度だ。

長距離を走れば、ハイブリッドの利点が大きく効いてくる。というのも、テスト中に記録したオーストラルの燃費はなかなかのものだったからだ。スペックを見る限りではモード燃費と実燃費の差は小さくないと思うだろうが、われわれの燃費データが性能テストを含めて算出していることを考えれば、ルノーはWLTPサイクルのテストに正々堂々挑んだといえるだろう。それでも平均15.9km/Lというテスト車の実燃費は、上々の部類に入る。

高速道路を穏やかに走れば、17km/Lを超えるのも無理な話ではなさそう。市街地をステディに走り、EV走行をうまく使えれば、さらなる燃費改善も期待できるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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