フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rラインへ試乗 普段使いに一層ピッタリ

公開 : 2021.11.20 08:25

VW人気のSUV、ティグアンにプラグイン・ハイブリッド(PHEV)が登場。英国編集部が一般道で評価しました。

家庭で必要とするクルマの条件に合致

執筆:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
久しぶりに運転した、フォルクスワーゲンティグアン。古い記憶で申し訳ないが、なぜかフォード・コルチナを思い出してしまった。かつてのファミリー・サルーンと、基本的な特徴を共有していたからだ。

すべての道へ適合するように走り、スーパーマーケットの駐車場でも取り回しに困らない。ティグアンが家庭で必要とするクルマの条件にピッタリ合致し、欲しいと思わせるモデルに仕上がっているためだろう。

フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rライン(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rライン(英国仕様)

実際のところ、ファミリーSUVのティグアンは、英国では見慣れたモデルになっている。さらに現在の英国でも、電動化技術の大衆化が加速的に進んでいる。それに応えるかのように、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)版が登場した。

英国のPHEV版のティグアンには、3段階のトリムグレードが設定される。3万5515ポンド(550万円)のライフが、エントリーグレード。1つ上級なものがエレガンスで、その上にスポーティなRラインがある。今回試乗したクルマは、Rラインだ。

ティグアンのPHEV版は、エントリーグレードでも装備が充実している。エアコンは3ゾーン・タイプとなり、アダプティブ・クルーズコントロールのほか、前後のパーキングセンサーなどが標準で付いている。

システム総合で246ps バッテリーは10.4kWh

さらに2000ポンド(31万円)ほど高くなるエレガンスでは、熱線入りステアリングホイールや、ワイヤレスエントリー機能なども追加。試乗車のRラインでは、20インチのアルミホイールやルーフスポイラーでドレスアップされる。

ただし、3万8120ポンド(590万円)と最も高価なRラインでも、マトリックスLEDヘッドライトは標準装備ではない。オプションで選択する必要がある。夜間の視認性を考えると、欲しい装備だ。

フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rライン(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rライン(英国仕様)

パワートレインは、1.4L 4気筒ガソリンターボのTSIエンジンと、トランスミッションの手前側に取り付けられる電気モーターという組み合わせ。システム総合での最高出力は246psと、ファミリーSUVには充分以上だといえる。

停止状態から印象的に太いトルクを電気モーターが湧出するおかげで、0-100km/h加速は7.5秒と活発。動力性能に不満は感じないだろう。

容量10.4kWhの駆動用リチウムイオン・バッテリーを充電すれば、最大48kmの距離を電気モーターだけで走れる。速度は128km/hまでカバーできるが、そんなに速く走れば、バッテリーはみるみる減ってしまう。何事もバランスが大切だ。

PHEVのパワートレインを搭載しても、ティグアンの走り味はフォルクスワーゲンらしく質感が良い。ステアリングは正確で扱いやすく、乗り心地は穏やかで滑らか。ただし、SUVとしては、という注釈が必要。サルーン並みとまではいえない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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