クルマ漬けの毎日から

2022.02.11

イギリスの自動車市場で存在感を高めるヒョンデ。SUVの「ツーソン」は2004年にデビューしました。クロプリー編集長は4代目のマイルドハイブリッド/四駆モデルに試乗しました。

【クロプリー編集長コラム】韓国ヒョンデのSUV「ツーソン」に試乗

もくじ

ヒョンデのSUV コロナ禍ロケ
洗練された駆動系

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

ヒョンデのSUV コロナ禍ロケ

コロナ禍のいま、運転中にスリルを感じることは、どれほど重要だろうか?

もし四輪駆動/178bhpのヒョンデ・ツーソンでの今日の経験を基準にするのなら、スリルは大して重要ではない。

午前中、SUVのツーソンを運転してイングランド南部の丘陵地帯へ行き、リッジウェイと呼ばれる尾根道の近くで撮影を行なった。

2022年1月、ヒョンデ・ツーソンの月間販売台数は、イギリス自動車市場で第6位にランクイン。2021年もトップ10の常連だった。

私がツーソンをあちこち走らせているのを、カメラマンのマックス・エドレストンが(ソーシャルディスタンスをとりながら)写真を撮った。

走行シーンが終わると、今度はクルマを停めてインテリアの写真を撮影。

マックスがクルマに触れないようにしながら、窓を開けた状態で車外から撮影を行なっている間、私は距離を保って道端に立っていた。こういう状況にはだいぶ慣れてきたとはいえ、なんとも奇妙な光景だ。

洗練された駆動系

そんなロケでありながらも、ツーソンの素晴らしい性能を全面的に楽しむことができた。

このヒョンデのレスポンスはとても良く、また過敏すぎることもない。

4気筒1.6Lエンジンと、7速デュアルクラッチの駆動系はとても洗練されており(統合スターター・ジェネレーターにトルクカーブの限界で助けられて)、まったく弱点がない。

10点満点の各テスト項目で、8.5点をたくさん取るようなクルマは退屈だと言う人もいるが、彼らはそういうクルマは買わないと思う。

だが撮影が終了した時、それでもやはり、試してみようと思った。

それでダイヤルを回してスポーツモードを選択し、家までの40mile(約64km)を法と常識が許す範囲の猛スピードで運転してみた。

ツーソンは速く走ることができるクルマだ。ハイスピードで夢中になって走るのは楽しい。

ドライバーは、楽しみに水を差すレーンキープ・システムを一時的にオフにしたくなるだろう。

ヒョンデのSUVは着実に個性を持ちつつある。特にツーソンには、確かな個性が感じられる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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