ロードテスト(10) BMW X3 ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2018.02.04 11:40

群雄割拠のミドル級プレミアムSUVですが、その先駆者ながら、このところ影の薄い存在だったX3が、いよいよフルモデルチェンジしました。今回はその3代目X3を、いよいよロードテストの俎上に載せます。初代X5より大きくなった新型X3は、そのサイズに見合った存在感を示してくれたようです。

もくじ

はじめに
意匠と技術
内装
走り
使い勝手
乗り味
購入と維持
スペック
結論

はじめに

BMW X3は、3代目へ世代交代の時を迎えた。2003年に初代が登場して以来、X3は世界中で150万台以上を売り上げた。このサクセスストーリーは、おそらく30年経っても続くだろう。

ボディサイズは拡大され、ついに1999年登場の初代X5より長く、広いクルマになった。全長は先代比51mmのアップで、後席スペースは歴代最高。スタイリングは、より筋骨隆々たるスポーティな装いとなった。デザイン言語という点では、2代目からのドラスティックな変化こそないが、マイルドなデザイン変更でフレッシュさを取り戻し、またBMWの現行ラインナップに通じるものとなった。

価格帯は、セオリー通りの設定だ。3万7980ポンド(590万円)からだが、これはX5の最廉価版より1万ポンド(155万円)以上低く、X1よりは1万1000ポンド(171万円)ほど高い。ボディサイズはX1よりX5に近いもので、大きい方がお得だと考えるユーザーには歓迎されそうだ。

上級グレードとしては、X3初のMパフォーマンスモデルとなるM40iが設定される。360psの3.0ℓ直6を搭載し、0-100km/h加速は4.8秒だ。今回のテストに供されるのは、191psの2.0ℓ直4ディーゼル搭載モデル。そのほかに、4気筒ガソリンや、6気筒ディーゼルもラインナップされる。

BMWは新型X3のデザインを、より大胆でオフロードを意識させるものだとしている。もっとも、よほどのことがない限り、ロードテストではデザインを評価基準に加えてはいない。評価すべきは、舗装路の上でいかに走るかだ。BMWはドライビング・ダイナミクスに関して、ライバルの一枚上手を行く手腕の持ち主だが、これまでのX3はクラスベストとは言い難い出来栄えだった。今回は、新型X3が、このメーカーの名声から期待されるレベルにあるのかを、しっかりと吟味したい。

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

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