[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

グループBラリーに実在 プジョー504ピックアップ・ラリー復活劇 前編

2019.10.06

100字サマリー

スクエアなプジョー504に、ピックアップトラックが存在したことはご存知でも、1980年代のグループBラリーに出場していたことを覚えている人は殆どいないでしょう。実用車として生まれ、英国でラリー・レプリカとして生まれ変わったトラックは、新たなステージを楽しんでいます。

もくじ

1980年代に熱狂的な人気を集めたグループB
アフリカでラリーを戦ったプジョー504
友人とのつながりが生んだプロジェクト

1980年代に熱狂的な人気を集めたグループB

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

かつて大きな人気を集めていたグループBだが、特別なラリーマシンは今でもエンスージャストから高い人気を集めている。当時を知らない若い年代のクルマ好きにとっては、少し理解できないかもしれない。

スタートからゴールまでの区間を、多くの観衆が見守る中で走り抜けるラリー。圧雪路や砂利道、露出した岩、林の中、ジャンプポイントやシマウマなど、危険も沢山ある。それが鮮明な記憶を生むのだろう。以前から多くのレースカテゴリーが存在していたが、グループBの熱狂はまさに異次元。1982年にラリーとスポーツカーレースのカテゴリーに導入された、規格外のものだった。

プジョー504ピックアップ・ラリー
プジョー504ピックアップ・ラリー

ラリーに参戦するチームは先進的な素材を多用し重心を下げ、ターボブーストも無制限。ボディは量産モデルのカタチをイメージできるものの、中身は別物だった。出場認可に必要な量産モデルの台数はグループAが年間5000台だったのに対し、グループBは200台と少なく敷居が低く、急速に注目度が高まった。

1981年のグループB前のラリーマシンと、1986年のグループB最後のマシンとの最高出力の差は、2倍以上。フォードRS200やメトロ6R4、プジョー205T16、ランチア・デルタS4など、ほぼラリー出場のために生まれたクルマも多かった。

そんなグループBの歴史にそっと寄り添っているのが、プジョー504ピックアップトラック。ピックアップの504ですら、グループBマシンの候補になっていたことは、当時の過熱ぶりを物語る。205T16のようにスペースフレーム・シャシーや巨大なターボ付きの600psエンジンも、4輪駆動も得ることはなかったのだけれど。

 
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