【日本価格/スペック/内装/サイズは?】フェラーリ・ローマ V8新型2+2クーペ、日本導入

公開 : 2020.04.02 11:00  更新 : 2021.10.11 09:31

新型車ローマ 内装

スーパースポーツと対極に位置するローマのインテリアは、従来からのデュアル・コクピット・コンセプトをより進化させ、ドライバー側とパッセンジャー側を完全に分けたレイアウトが特徴だ。

ドライバー席はHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)が見直され、「視線は路上に、手はステアリング・ホイールに」の理念を基本に、走行中に必要なスイッチ類はマネッティーノを含めステアリング上に配される。

フェラーリ・ローマの前席
フェラーリ・ローマの前席

回転計、速度計を始め車両のあらゆる情報は湾曲した16インチのデジタル・インストゥルメント・クラスターに表示され、ナビや様々な情報も表示可能。ダッシュボードの中央には8.4インチの縦型センター・ディスプレイが配され、オーディオや空調をパッセンジャー側からも扱える。

またパッセンジャー正面にもマルチ・タッチディスプレイが備わる。注目したいのがコンソールに設けられた往年のシフトゲートをイメージしたドライブ・セレクターだ。

新型車ローマ シャシー

姉妹モデルとなるポルトフィーノとローマのホイールベースは2670mmで同一だが、ボディ形状の違いからコンポーネントの約70%が完全な新設計とアナウンスされている。

最近登場したフェラーリの各モデルはシャシー構造を公表されていないが、透視図などを見る限り現代のフェラーリの定番シャシーといえるアルミ・スペースフレームとサスペンション基部や主要構造材に鋳造パーツを組み合わせる構成が受け継がれている。

フェラーリ・ローマのトランスアクスル透視図
フェラーリ・ローマのトランスアクスル透視図

さらには鋳造パーツを中空化できる最新の技術を導入し軽量化と剛性を両立。そのためポルトフィーノに較べボディ剛性は10%向上させながら、73kgの軽量化を実現している。

サスペンションはフェラーリのスタンダードといえるフロントがダブルウイッシュボーン、リアにはマルチリンク式を備える。

新型車ローマ パワートレイン

ローマのフロント・ミドに搭載されるエンジンは、2016年から2018年までの3年連続で「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞したV8ユニットのファミリーに属する。

基本的にポルトフィーノ用の3855ccユニットを受け継ぐが、吸排気系を始めとする各部の見直しに加え、バリアブル・ブースト・マネジメントにより瞬時に反応するスロットル・レスポンスを実現し、ポルトフィーノに較べ20psアップの620psを発揮。

フェラーリ・ローマのV8ターボ・ユニット
フェラーリ・ローマのV8ターボ・ユニット

直噴ガソリン・エンジンから排出されるPMを除去するガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)を採用し、最も厳しい排出ガス基準であるユーロ6Dをクリアする。

トランスアクスル・レイアウトのギアボックスは、SF90ストラダーレ譲りの8速デュアルクラッチ・タイプで素早い変速を実現。ローマ用にリバースギアを追加するモディファイがなされているが、7速の従来型よりコンパクトで6kgの軽量化を達成している。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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