「E世代」のクルマって何だ? 米フォード 新たな小型EV、年内発表へ

公開 : 2024.02.09 06:05

フォードは欧州向けの小型クロスオーバー、プーマの電動モデルを年内に発表予定。車名は「Gen-E」に決定。フォルクスワーゲン・グループのコンポーネントを使用する新世代のEVとなる。

VW製コンポーネントを使う新世代のEV

米国の自動車メーカーであるフォードは、新型EVの「プーマGen-E」を2024年後半に欧州で発表予定だ。小型クロスオーバーのプーマのEVモデルとなる。

「Gen-E」という名称は、「Generation E(E世代)」の略と見られる。先日、公道でテスト走行するプロトタイプが初めて目撃された。

欧州で圧倒的な人気を誇るフォード・プーマ(ガソリンモデル)
欧州で圧倒的な人気を誇るフォード・プーマ(ガソリンモデル)    フォード

プロトタイプは全体的にカモフラージュが施されていたが、プーマの特徴的なフォルムははっきりと確認できる。外観上の違いは、エンジン冷却用のフロントグリルが塞がっているところだ。

現行型のプーマは2019年に発売されたBセグメントのクロスオーバーで、1.0L 3気筒ターボガソリンなどを搭載している。昨年は英国の販売ランキングで1位に輝くなど、高い人気を誇る。

新たに導入されるEVモデル、プーマGen-Eは、車名や外観は似ているものの、中身は大きく異なる。フォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームをベースに開発された、EV専用モデルである。

詳細はまだ明かされていないが、フォードによると小型ミニバンのトランジット・クーリエと電動パワートレインを共通化しているという。これまでの情報から、およそ55kWhのバッテリーを搭載し、1回の充電での航続距離は370km前後と予想される。

現行のガソリンモデルは2月7日に改良を受けたばかり(写真)で、プーマGen-Eの導入後も2029年頃までは継続して販売される予定だ。

フォードは2025年までに220億ドル(約3兆2700億円)を投じてラインナップの電動化を進める計画で、すでにマスタング、F-150、トランジットなどのEVモデルを導入している。

最近では、欧州市場に特化した新型エクスプローラーを発表した。米国向けの同名モデルとは異なり、こちらもフォルクスワーゲン・グループのプラットフォームを使用している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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