2024年版 カッコよくて実用的なステーションワゴン 10選 多用途に使える「合理的」な1台

公開 : 2024.04.14 18:05

2. ダチア・ジョガー

長所:トップクラスのコストパフォーマンス、使い勝手の良い3列目シート、経済的なエンジン
短所:セーフティシステムがフル装備ではない、乗員の居住空間が広くない

ルーマニアの自動車メーカーでルノー傘下のダチアが欧州市場で販売するジョガー。日本では無名のモデルだが、果たしてこれはステーションワゴンなのか、ミニバン(MPV)なのか、あるいはSUVなのか、触れた人によって意見が分かれると思う。確かに7人乗りで車高もそこそこ高いが、筆者はステーションワゴンだと捉えている。

2. ダチア・ジョガー
2. ダチア・ジョガー

ここ数年の生活費の高騰を考えると、ダチア・ジョガーは特に歓迎すべきモデルだ。一般的なハッチバックよりもかなり安い価格で、使いやすい3列目シートと広い室内空間を実現している。

安いからと言って、快適な乗り心地を犠牲にしているわけではない。確かに、内装のプラスチックは硬く、肌触りのいいレザーシートもないが、ファブリックやアルミ調トリムをうまく使うことで好印象に仕上げている。

上級グレードにはシートヒーター、クルーズコントロール、ナビゲーション、そして機能的なインフォテインメント・システムが追加される。インフォテインメントは高価な他車よりも使い勝手が良い・

搭載される1.0Lガソリンエンジンは決してパワフルではないが、キビキビと決まる6速MTのおかげで十分に道を切り開く。イチオシは質素なガソリン車だが、どうしてもATが必要なら、非常に優れた経済性を発揮するハイブリッドがお勧めだ。

ソフトなサスペンションで乗り心地は良いが、全体のバランスに優れ、曲がりくねった道でも運転を楽しめる。欧州の安全性評価機関ユーロNCAPで「1つ星」の最低評価を受けてしまったが、これは決して “危険な乗り物” というわけではない。一部のアクティブ・セーフティ・システムがないことから減点となったが、衝突時の乗員保護性能は他車と遜色ないレベルだ。

ダチア・ジョガーは、比較的安価な価格で多くの楽しさを提供してくれる、陽気で快適なパッケージである。高級車とは正反対だが、好きにならないわけがない。

3. ジャガーXFスポーツブレイク

長所:価格の割にプレミアム感がある、クラスをリードするハンドリング、しなやかな乗り心地
短所:後部座席が狭い、オプションが高価

XFスポーツブレイクは2021年初頭の改良で、インテリアの見直し、エンジンラインナップの縮小、そして値下げが行われ、魅力が大いに高まった。ディーゼルの後輪駆動車「D200」は、英国では4万ポンド(約760万円)強で販売されている。これは、6万ポンド台が当たり前となっている他の高級車ブランドと比べると衝撃的な価格設定である。

3. ジャガーXFスポーツブレイク
3. ジャガーXFスポーツブレイク

排ガス規制の影響により、悲しいかな、6気筒エンジンは失われてしまった。しかし、間違いなくクラス最高のハンドリングを誇る。ジャガーらしい重みのあるステアリングとレスポンスのおかげで、方向転換も美しくこなす。

上級グレードにはFタイプと同じ最高出力300psの2.0Lガソリンエンジンと全輪駆動が装備され、全天候型ファミリーカーとして素晴らしい能力を発揮する。インテリアの質感とインフォテインメント・システムも、ジャガーというブランドにふさわしいものだ。

XFスポーツブレイクは、ジャガーの伝統的な価値観である「Space, Pace and Grace(広さ、速さ、優雅さ)」を十分に備えている。

記事に関わった人々

  • イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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