2年連続の快挙! 日産「サクラ」国内EV販売トップへ 人気のカラーとグレードは?

公開 : 2024.04.11 18:05

日産の軽EV「サクラ」が2023年度国内EV販売で第1位を獲得した。約3万4100台を販売し、市場シェアは約41%。発売から2年、購入者の層にも変化が見られるという。

自宅充電にメリット 国内No.1獲得

日産自動車は4月11日、軽自動車EV「サクラ」が国内EV販売で第1位を獲得したと発表した。発売から約2年で、顧客層にも変化が見られたという。

2023年度の日産サクラの販売台数は3万4083台だった。市場シェアは約41%と、EV購入者のおよそ5人に2人がサクラを選んだことになる。

日産サクラ
日産サクラ    日産

サクラには現在、標準グレードの「X」と上位グレードの「G」、そして日産創立90周年記念の特別仕様車があるが、装備の充実したGグレードがよく選ばれているという。また、ボディカラーとしてはホワイトパールが最も人気で、次にホワイトパール&チタニウムグレーの2トーンが好評だった。

サクラを購入した人の特徴として、日常使いをメインに軽自動車からの乗り換えが増えているようだ。自宅充電の利便性にメリットを見出し、戸建て比率は約90%に上るという。平均的な軽所有者の戸建て比率は69%とされる。

主な使用用途はやはり「買い物」や「近距離のドライブ」、「通勤通学」で従来の軽と変わらない。購入者の男女比はほぼ半々。

ただ、発売当初は2台持ちでセカンドカーとしての購入が多かったものの、最近は1台持ちも徐々に増えてきているという。日産はこの傾向を「軽として」だけでなく「EVとして」も選ばれるようになった、と受け止めている。

国内EV販売トップ3は日産が独占

日産はサクラの人気の理由として、自宅で充電できることのほかに国・地方からの補助金やランニングコスト(電気代など)が安く済むといった経済的なメリットを挙げている。また、EVならではの静粛性の高さ、運転のしやすも高く評価されているという。

個人だけでなく、法人や自治体向けの販売にも力を入れている。観光地などでタクシーとして運用されるほか、JALグループでは伊丹空港内の荷物運搬の牽引車として導入されている。

日産サクラ
日産サクラ

2023年度の国内EV販売はサクラが1位だが、2位リーフ(約7100台)、3位アリア(約6300台)とトップ3を日産が占める形となった。ちなみに4位は三菱自動車のeKクロスEV(約4400台)で、これはサクラの兄弟車となる。

日常使いに「十分」な性能

サクラは三菱との共同開発により生まれた軽自動車規格のEVで、2022年に発売された。セグメントとしては軽ハイトワゴンに属する。

昨年5月には、生産開始から約1年で日産・三菱合わせて累計生産5万台を達成した。生産は三菱の水島製作所で行われている。

日産サクラ
日産サクラ

20kWhのリチウムイオンバッテリーと最高出力64ps(47kW)、最大トルク19.9kg-mの電気モーターを搭載し、1回の充電での航続距離は180kmとされている。エネルギー効率(電費)は124Wh/km。

バッテリー電圧は350Vで、急速充電器ではおよそ30kWまでの充電に対応する。

メーカー希望小売価格は標準グレードの「X」で254万8700円(税込み)から、上位グレードの「G」で304万400円(税込み)から。また、日産の創立90周年を記念する特別仕様車は265万8700円(税込み)からとなっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事