シトロエン新型「フラッグシップSUV」2025年導入へ 第2世代のC5エアクロス、EV導入

公開 : 2024.09.03 06:05

シトロエンは第2世代となる新型「C5エアクロス」を2025年に発表する。現在のC5 Xに代わるフラッグシップモデルとして、PHEVとEVを導入する予定だ。

ハイブリッド車とEVを導入予定

フランスのシトロエンは、実質的なフラッグシップモデルとなる「C5エアクロス」の第2世代を2025年に発表する予定だ。新型では初めてEVを導入する。

シトロエンは今後、欧州の主要セグメントに注力する方針だ。そのため、売れ行きの鈍いC5 Xの後継は出ないが、より人気の高いC5エアクロスは販売を継続する。

シトロエンC5エアクロス
シトロエンC5エアクロス

C5エアクロスは2017年に発表され、現在はガソリン車とハイブリッド車が用意されている。第2世代では、プジョーe-3008やオペルグランドランドと共通の「STLAミディアム」プラットフォームに切り替えられ、さらなる電動化に対応する。

シトロエンのブランドCEOであるティエリー・コスカス氏は、新プラットフォームによってC5エアクロスに初めてEVが導入されることを認めた。

STLAミディアムは前輪駆動ベースのプラットフォームだ。プジョーe-3008のシングルモーター仕様では最高出力210psを発生するが、合計出力320psのツインモーター仕様も用意されている。

このプラットフォームには73kWhまたは98kWhの駆動用バッテリーを搭載可能で、後者の場合、e-3008の航続距離は最長700kmとなる。

STLAミディアム・プラットフォームはEVに重点を置いて開発されたが、ハイブリッド車にも対応している。

コスカスCEOによると、C5エアクロスには標準のハイブリッドおよびPHEVも導入されるという。

「PHEVは、市場需要の一部に対する答えになり得ます。しかし、バッテリーは小さくないので少しコストがかかります。そのため、小型車に搭載するのは合理的ではありません」とコスカスCEOは言う。

新型C5エアクロスは、最近発表されたC3と同様に新しいデザイン言語を採用する見込みだ。シトロエンの新しいロゴとともに、ボクシーで表現力豊かなスタイリングに焦点を当てるだろう。

新型はまた、現行のC5 Xに代わってシトロエンのフラッグシップモデルに位置づけられる。C5 Xを廃止する理由について、コスカスCEOは「現在のフラッグシップですが、かなりマイナーな存在です。成功していないわけではありません。市場シェアはかなり良いのですが、このセグメント自体が非常に小さいのです」と語った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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