高価な「ヤリス・クロス」じゃない! レクサスLBX 長期テスト(最終) ハンサムで丁度いいサイズ

公開 : 2025.01.26 09:45

高価なヤリス・クロスじゃない オススメできる

LBXは、カーブが連続する一般道で、悪くない操縦性も披露した。ステアリングの感触はダイレクトで、ラインをしっかり辿ってくれた。

乗り心地は硬め。速度抑制用のスピードバンプを通過すると、強い揺れが伝わってくることも。小さな高級車として、もう少し滑らかさは欲しいところ。ダンパーをアップデートすれば、ぐっと印象は良くなるだろう。

レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)

友人や同僚からは、しばしばこんな質問が飛んできた。「トヨタのヤリス・クロスとどう違うの?」「新しい上級コンパクトカーなのに、ハイブリッドだけの提供は時代遅れなのでは?」。確かに、疑問は理解できる。

しかし、ドレスアップした高価なヤリス・クロスに乗っているような感覚は、一度もなかった。ケーブルを繋ぐ充電の手間がない、ハイブリッド・パワートレインの経済性は、とても好ましいものだった。

LBXの市場での立ち位置を考えると、より高度な電動化技術は必要なものに思える。だとしても、レクサスというブランドのエントリーモデルとして、歓迎すべき内容にあるといっていい。クルマ選びのニーズへ合致するなら、筆者はオススメしたいと思う。

実際、LBXを好意的に受け止めている読者は多いようだ。ロンドンで見かける回数は、これから増えるだろうか。

セカンドオピニオ

小さなプレミアムカーというコンセプトは、理にかなったものだと思う。だが、LBXはそれを完全には消化できていないかもしれない。

ミニをさらに凌駕する、洗練性を得るのも良いだろう。あるいは、ダイナミックなパワートレインを積んだミニ・クーパーのライバルなど、期待できる方向性はあるのではないだろうか。 イリヤ・バプラート(Illya Verpraet)

レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)

テストデータ

気に入っているトコロ

計算されたデザイン:高級感がありつつ、適度に控えめ。プレミアムな印象を与える。
優れた燃費:特に気を使わず運転しても、20.0km/Lを軽く超える効率を得られる。
丁度いいサイズ:市街地での暮らしに適した小ささ。それでいて、高速道路でも肩身が狭くない。

気に入らないトコロ

タッチモニター:アップル・カープレイの利用中に、ラジオのチャンネルを変えるには、何度もタッチモニターをタップすることになる。
テールゲートの開閉:キーでテールゲートを開くのが、実は意外と難しい。

走行距離

レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)

テスト開始時積算距離:4688km
テスト終了時積算距離:1万1123km

価格

モデル名:レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
新車価格:3万5595ポンド(約694万円)
テスト車の価格:3万6265ポンド(約707万円)
現行の価格:3万5605ポンド(約694万円)

オプション装備

メタリック・バイトーン塗装:670ポンド(約13万円)

燃費&航続距離

カタログ燃費:21.7km/L
タンク容量:36.0L
平均燃費:21.2km/L
最高燃費:22.5km/L
最低燃費:19.7km/L
航続可能距離:762km(ガソリン)

主要諸元

全長:4190mm
全幅:1825mm
全高:1545mm
最高速度:170km/h
0-100km/h加速:9.2秒
CO2排出量:103g/km
車両重量:1350kg
パワートレイン:直列3気筒1490cc 自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:−kWh
最高出力:136ps(システム総合)
最大トルク:18.7kg-m(システム総合)
ギアボックス:e-CVT(前輪駆動)
トランク容量:402L
ホイールサイズ:18インチ
タイヤ:215/50 R18

メンテナンス&ランニングコスト

リース価格:382.6ポンド(約7万4000円/月)
メンテナンスコスト:なし
その他コスト:なし
燃料コスト:412.3ポンド(約8万円/ガソリン)
燃料含めたランニングコスト:412.3ポンド(約8万円)
1マイル当りコスト:0.1ポンド(約20円)
不具合:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    レイチェル・バージェス

    Rachel Burgess

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト レクサスLBXの前後関係

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