史上最高のハイパーカー 52選(中編) ブガッティ・ヴェイロンからパガーニ・ウアイラまで

公開 : 2025.01.19 18:25

ランボルギーニ・レヴェントン(2007年)

ムルシエラゴがこのリストにふさわしいのであれば、レヴェントンもまた然りである。結局のところ、レヴェントンはムルシエラゴLP 640 の衣替えバージョンだが、より一層の特別感を備えている。クーペが21台、ロードスターが15台のみ生産された。カーボンファイバー構造のレヴェントンは、最高速度360km/hを達成した。

2007年のAUTOCARの評価はこうだ。「けたたましいV12エンジンは、今日流通しているエンジンの中でも最も愛すべき野蛮なエンジンであり、レヴェントンを停止状態から100km/hまでわずか3.4秒で加速させるのに十分な性能を備えている。雨天時には、5速ギアでもフルスロットルで四輪すべてを空転させることができる」

ランボルギーニ・レヴェントン(2007年)
ランボルギーニ・レヴェントン(2007年)

9ff GT9-R(2008年)

450psのポルシェ997 GT3 RSでは物足りないという人向けに、9ffはさらに強力なマシンを開発した。GT9とその後継モデルであるGT9-Rは、最高出力1136psを誇り、0-100km/h加速タイムは2.9秒、最高速度は414km/hに達する。

9ff GT9-R(2008年)
9ff GT9-R(2008年)

キーティングTKR(2009年)

2006年のロンドン・モーターショーでブラバスTKR-1として初公開されたキーティングTKRは、最高速度420km/hを謳っていた。ツインターボチャージャー付き7.0L GM LS7 V8エンジンは最高出力2030psを発生すると言われている。キーティングはその後も速度の壁を突破しようとさまざまなモデルを開発したが、2021年に解散している。

キーティングTKR(2009年)
キーティングTKR(2009年)

ゼンヴォST1(2009年)

デンマークのハイパーカーはかなり限られている。ここで紹介できるメーカーは1社だけで、それがゼンヴォである。2009年に発表されたST1の価格は66万ユーロ、最高出力1120psの6.8L V8エンジンを搭載し、最高速度は375km/hに達する。ST1もまた希少車で、生産台数はわずか20台である。ただ、同社は今も健在で新しいハイパーカーの開発に勤しんでいる。

ゼンヴォST1(2009年)
ゼンヴォST1(2009年)

ジャガーC-X75(2010年)

C-X75は単なるコンセプトカーに過ぎないため、このリストに載せるべきではないかもしれない。しかし、ジャガーは本気で市販化を検討し、実際に数台が製作された。ガソリンと電気のハイブリッドで、ウィリアムズF1チームとの共同開発による技術的傑作であったが、2008年に始まった不況がその運命を決めた。

映画『007 スペクター』に登場したが、その際には5.0Lのスーパーチャージャー付きV8エンジンが搭載されていた。最近、デザイナーのイアン・カラム氏率いるデザイン会社が、この劇中車を所有するコレクターからの依頼で、公道走行可能な車両へと仕上げた。当初のジャガーの夢は破れたが、思わぬ形で公道デビューを果たした。

ジャガーC-X75(2010年)
ジャガーC-X75(2010年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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